【表現評論】メモリーズオフ イノサンフィーユ コアレビューその５５ ヘヴィサイド 真相ルート５ 【全作再プレイシリーズ】
●メモオフシリーズ、その他作品、様々なネタバレが含まれます。
⚫︎前回の記事
⚫︎不審な出来事
しらす（猫）がいなくなったり、ノエルが一服盛られたような感じでぼーっとして電車の方へフラフラしたりと、不審な出来事が連続で起きる。突き飛ばされたり剃刀が入ってたり、一方間違えば死にそうなガチ犯罪感が凄い。やっぱりメモリーズオフの世界観とは思えんな〜。
⚫︎瑞羽の報告
カフェで瑞羽と会合。学校で何が起きているか教えてもらおうとしたところで、暇だったという柚莉も割り込んできます。
「最近のルイ、元気ないから何かあったんでしょ？ 何かあったら相談してよ。親友なんだから」
親友……。
「……わかった」
「いいのか？」
「柚莉は信用できる」
一番信用できそうな人間が黒幕。それがミステリーの秘訣なのかもしれない。ゆびきりで言えばちなつ。イノサンフィーユだったら柚莉と莉一。柚莉は信用できるじゃあないんだよなぁ。いや、柚莉自体は信用できるんだけど。真相を知ってると累さんのプレミが結構見えてくる。何も知らないからプレミでもないけど。
⚫︎ノエルの靴が濡れていた理由
濡れていたのはノエルの靴だけじゃなくて、クラス全員濡れていたらしい。もうこの時点でアホ二人の仕業ではないことがわかる。なんで靴箱ごと濡らしたのかと言えば、どれがノエルの靴かわからなかったからですよね〜。つまり部外者の仕業です。犯人知ってるから結果論でなんとでも言えるわけですが。寿奈桜の制服が一時期消えていたような描写があったので、ますます部外者の仕業ということがわかる。
と思ってたら累ちゃんさんが同じ推測を始めました。日紫喜さんはうちの生徒が疑わしいと言い出しますが、ちょ待てよと。
「ああ。ノエルちゃんの場所がわからず、所属しているクラスだけ知っている人物がやったとも考えられる」
柚莉も同じことを言っています。
「うん。林女って一応、お嬢様校と言われるような学校でしょ？ そこの生徒にしてはやり過ぎかなって思う……」
「それに、そこまではっきりしたいじめは、今までなかったんでしょ？」
「そう、そこだ。急にやり方が変わった。……というより、暴力的になったというべきか」
「その点が不可解だった。外部の人間がやったのだとしたら、納得はいく」
お嬢様学校だってやべーやつはいそうだけど、まあ２バカの仕業ではないことがだんだんとはっきりしてきましたね。２バカからするとバレずにいじめなきゃいけないんだから、こんなに派手にやるわけがない。ここまでやらかしたら、流石に教師も無視できんでしょ。犯行の手口が明らかに異なる。そもそもこのルートに入ってから２バカ１回も出てきてないんだけど。名前すら覚えてない。常盤さんは覚えてる。
外部の人間で、ノエルをいびる動機がある人間とは誰なのか。日紫喜さんが解説してくれます。
「そして……動機なら、実はひとつ思い当たる」
「え？」
「君だ、楠瀬くん。君とノエルの関係を良しとしない者ならば、それ自体が動機となる」
君とノエルの関係を良しとしなさそうな二人がちょうど目の前にいるんだよなぁ。
⚫︎真相究明
ノエルが電車のホームでふらついていた真相を探るべく、瑞羽とノエルを呼んで当日のことを根掘り葉掘り聞きます。ここに柚莉を呼んでない時点で、累ちゃんさんもう怪しんでるな。でも怪しむ要素あったかな。ここまでの情報だけだと、怪しむ要素はない気がする。で、ノエルの回想シーンへ。まずカフェに行ったことがわかる。カフェで詩音が出てくるけど、特に深い会話はない。新旧ルックスモンスターの共演。その後も特に変わったことはなし。
ここまでの流れで、特に気になるところはなかった。
……いや、そう思いたいだけなのかもしれない。
「そのあと、柚莉と話したり、した？」
もう完全に疑ってるな。あのよくできた幼馴染である、魂のヒロイン（準）の柚莉さんを。かわいそうに。状況証拠からカフェで柚莉がハーブティーに睡眠薬を盛ったことがわかります。柚莉が処方された睡眠薬を持ってたことも以前確認している。
「そんなにあの子たち……ううん、あのお人形さんみたいな子が、好きなの？ それなら、琴莉はあの子のこと嫌いだな……」
こんなセリフもありましたし、累さんは柚莉じゃなくて琴莉を疑ってる。琴莉も割とお人形さん感ありますけどね。しょうもないツッコミは置いとくとして、柚莉ルートと真相ルートを通ってきたユーザーは、全員１０００％琴莉を疑います。いやぁ。よくできてるなぁ。と言いたいけど、腑に落ちない所もある。瑞羽が琴莉（本物）である伏線はいくつかあるし、莉一が怪しい人間な伏線も最初からある気がするけど、柚莉の正体に関してはここまで伏線らしきものはなかったように思える。催眠退行してた時にそれっぽいのがあったくらいか。でもこれは出さない方がいいのかもしれない。