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熱闘!社団戦

今日は「社団戦」という団体戦に参加してきました。社団戦は、社会人などが有志でチームを組んで戦う大会で、毎年、6月から9月(場合によっては10月)にかけて、合計4回、毎月一回ずつ行われます。今日はその3日目。会場は浅草駅近くの東京都立産業貿易センターです。9時半頃に試合が開始されますが、9時からチームで話し合いをして、オーダーを決めようということになっていたので、私は朝8時に家を出ました。

電車の中では、仕事の勉強をしようと考えていたのですが、気がつけばスマホで将棋の中継を見ていました。「まあ、今日は将棋の日だから仕方ない」と自分に言い訳しながら、揺れる電車に揺られていました。やっと浅草駅に到着!と思いきや、降りた場所がなぜか「浅草橋」。1日目来た時にはちゃんと来たのに、なぜ間違えたのか…。「集中しすぎてたのかな」と、軽く自分を慰めつつも、チームメイトに「少し遅れます」と連絡を送りました。

浅草駅に無事到着し、会場へ向かうと、すでに多くの参加者が集まっていました。昔の奨励会の先輩や、学生時代に将棋で活躍していた人々、そしてアマチュアのレジェンドなど、どこかで見覚えのある顔ぶれが揃っています。久しぶりに懐かしい人たちと再会し、「これこそが社団戦の醍醐味だな」と改めて実感しました。

みんな社会人として落ち着いた雰囲気を醸し出していましたが、いざ話し始めると、将棋に熱中していた青年時代のままの姿が蘇り、安心感が広がりました。

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いよいよ対局が始まりました。この団体戦では、七人チームが一つの机を挟んで横に並び、それぞれ対局者と向き合って戦います。一局目は大将の振り駒の結果により、後手番。持ち時間は25分と30秒の秒読み、いわゆる「早指し」です。駒を握ると、久々に指す将棋の感覚がなんとも懐かしく、それがまた新鮮でした。日常では仕事に追われ、将棋に集中する時間はあまりないのですが、この瞬間だけは、自分だけの世界に入り込める感覚がして、胸が高鳴ります。

私の隣に座っていた仲の良いチームのエースが、熱戦の末投了。それを見て、「後でどうやって煽ってやろうか」と一瞬悪戯心が芽生えましたが、「いかんいかん、それは後で考えよう」と自分の対局に集中し直しました。なんとか勝利を収め、チームも辛うじて勝ちました。昼食の席では、さっそくエースが「西山くん、今日はひどいよ」と愚痴をこぼしてきました。私は「先生の将棋、隣で見ていて勉強になりましたよ、おかげで勝てました」と軽く煽ると、「何言ってんだよ!」と10年前くらいから続いているいつものやり取りが始まります。こうしたくだらない会話も、団体戦ならではの楽しみです。

その後、チームは2回戦、3回戦と勝ち進み、最後の4回戦に挑みました。自分も必死に対局を続け、なんとか勝利。しかし隣を見ると、今度は二番手の実力者がもうすぐ投了しそう。「これはダメだな」と思い、ドキドキしながら他のメンバーの試合を観に行きました。結局、チームは3-3の同点。最後の1人が全てを託されましたが、何とか勝ちきり、みんなでようやく安堵の笑顔を浮かべました。最後はさすがに煽り合う元気もなく、みんなで「終わった、終わった」とほっと一息。

こうして勝利の喜びと共に、楽しい1日があっという間に終わり、少し寂しさも感じました。帰りたくない気持ちもあり、打ち上げに参加することにしました。チームメイトとはプライベートの話もでき、普段は将棋の話ばかりの彼らとも、少し深い話ができました。

打ち上げ後、「西山さん今日は流石でした、この後一緒に遊びませんか?」と若手メンバーからの誘いがあり、軽くヨイショされたのが嬉しくなってしまい、ついていきましたが、遊びの方は将棋ほど上手くいかず、しっかり煽られてしまいました(笑)。でも、それもまた楽しい時間の一部です。

次はいよいよ最終日で優勝がかかっています。ワクワクして楽しみだなぁ。

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