照ノ富士引退へ、白鵬引退後の角界を支えたガラスの強さに今思うこと

照ノ富士が引退の意思を固めたというニュースを見た。普段テレビで相撲を楽しむ程度の私だが、個人的に好きな力士だったこともあり、感情がいろいろと出てきたため、noteに書き留めようと思った次第。

令和3年、3月に横綱鶴竜が引退し、9月には大横綱である白鵬が引退した。それと同時期に横綱になった照ノ富士は怪我などの影響で幕内(大関)から序二段まで陥落してから、大関復帰、横綱昇進を果たした史上初の力士である。大横綱の引退後の角界を支えることになった照ノ富士だが、横綱としての戦いは常に左膝に抱える爆弾の様子を伺いながらだった。

再入幕、復活優勝、横綱昇進と今までの相撲界では考えられない偉業の中で庇ってきた左膝は横綱になってからも照ノ富士を苦しめた。横綱になってから21場所、その内休場は13場所。1人横綱でありながら、休場が多くなる中で厳しい声が出ることもあったが、休場明けの場所では必ず優勝し、抜きに出た強さを持つスター力士不在の現在の角界で、横綱の強さを証明し続けた。

もし照ノ富士が左膝の怪我がなければ、どのような成績を残せたのだろうか。気になるところではあるが、怪我に苦しみながらも立派に令和の横綱として、幕内最高位である横綱とは何かを結果で示し続けた。その姿は現在、綱取りに向かう大関陣に影響を与えていたに違いない。32年ぶりに横綱空位の危機に照ノ富士が見せ続けた不屈の精神を豊昇龍、琴櫻には受け継いでもらいたい。

左膝に爆弾を抱えたガラスの強さを持つ令和の横綱、照ノ富士。土俵以外でも戦い続けた身体を休めてもらい、今後は指導者として、角界に存在感を放って欲しいと思う。15年の現役生活、お疲れ様でした。ありがとう、照ノ富士。

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