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『ひらがなで話そう 〜わかりやすい話し方〜』Voicy2021年5月15日

今日のテーマは『ひらがなで話そう』

ひらがなは書き言葉であって、話すってのはどういうこと?と思われたかもしれません。

分かりやすく話そうっていうことなんですね。昨日『「自分」を殺すな、武器にしろ』という本を書かれた、瀬戸和信と対談をさせていただきました。今瀬戸さんはSonosという、アメリカ生まれのスピーカーの会社で日本代表を務めていらっしゃいます。

でインタビューの最後の方にSonosってどんなスピーカーですかって質問させていただいたんです。そうしたら

「2002年にサンタバーバラで四人のエンジニアから始まったスピーカーで、2004年に出荷が始まって・・・」

というふうに続いて行きました。

そのインタビューが終わった後にね、言ったんです私。

「もしかしたら今後、そのスピーカーの説明をするときに、ちょっと順番を変えるといいかもしれませんよ」と。

(そのお話をした時のインタビュー映像が↓です。)

これどういうことかというと、例えば皆さんとニシトアキコが友達だったとしましょう。

皆さんに「ニシトアキコってどんな人?」って質問されたらどう答えますかね。「大阪で生まれて福岡育ちで、名前の由来は朝生まれたから暁の子って漢字では書くんだけど・・・」という話はしないと思うんですね。

知らないからってこともありますけれども、友達のことを聞かれて生まれた時からの説明をすることってあまりないと思うんですよ。

じゃあどんな説明をするかって聞かれたら、「話し方を教えてる人だよ」とか「もともとラジオのDJやってた人だよ」とか「podcastの番組を3本もやってる人だよ」とか何かそういう一言で”〇〇な人だよ”っていう説明をすると思うんですね。

これビジネスパーソンにすごく多いなと思うんですけれども、何かを説明するときに、前提とか背景から話し始めるんですね。でもそれを相手が聴きたいかっていうと、そうでもないんじゃないかなと思うんですね。

これね、プレゼンテーションで割とそういう話し方をすることが多いので、そういうパターンになってるのではと思うんですけどね。

Sonosってどんなスピーカー?って聞かれる時って多分その聞いた人は「Sonosは私に何を与えてくれるスピーカーなの?」って聞きたいんだと思うんです。そういう言い方はしませんけどね。

だから、その時に「2002年に生まれたよ」とか、「四人のエンジニアから始まったよー」とか、「生まれた場所はサンタバーバラだよ」っていうことは、その人自身の人生とか生活と直接関係がないですよね。

じゃあこんな話はどうですかって瀬戸さんが言ってくださったのは、

「グラミー賞を受賞したエンジニアが音をチューニングしたスピーカーなんです。」

これはいいですよね。ただちょっと分かりにくくないですか。これまずカタカナが多い、ということと、漢字、受賞したっていうのって書き言葉なんですよね。どっちかって言うと。これ平仮名に直すと何だと思います。「グラミー賞を取った」だと思うんですね。

たとえばこんなふうに言い換えてみるとどうでしょう。

「グラミーを取ったエンジニアが音を作ったスピーカー」

わかりやすくないですか。もちろんラフすぎるっていうご指摘もあるかなと思います。だから書類とかに書くときは、グラミー賞を受賞したエンジニアがって書いたほうがいいと思うんですけど、話し言葉って目で見て理解する文字よりも、耳なのでもっと感覚的なんですね。だから「グラミーとったエンジニアが音作ってるんですよ」って言われたらスッと入ってくる感じがするんじゃないかなぁと思うんですね。

さらに瀬戸さんからこんなのはどうですかと言われました。

「5人目のビートルズと言われたプロデューサーの、ジョージ・マーティンの息子のジャイル・マーティンが音の責任者をしていて、『アーティストが本当に伝えたい音を伝える』という原則で、彼の音楽ネットワークを駆使しアドバイス、あらゆる音のフィードバックを製品に反映してるんです。」

うーん、長って感じですね。

じゃあまず何が長いのかって言うと、一文が長いんですけど、主語がないんですよ。「5人目のビートルズと言われたプロデューサーのジョージマーティンの息子のジャイロマーティンが」ここまで行かないと”が”が来ない。これはですね、ちょっと頭が??となっちゃいますね。じゃあこれをどんな風に短く更にひらがなでできるかって言うと、

「ビートルズのプロデューサーの息子さんが」これでいいんじゃないかなと

5人目のビートルズと言われたとかね、あとそのプロデューサーや息子さんの名前っていうのは、音楽好きな人だったらジョージ・マーティンがって言うだけでも分かると思う。ここが短くなりましたね。

「ビートルズのプロデューサーの息子さんがさぁ、音の責任者をしていて・・」さらにその先、

「アーティストが本当に伝えたい音を伝えるって原則で彼の音楽ネットワークを駆使しアドバイス、あらゆる音のフィードバックを製品へ反映。」

これどうしたらいいですかね。ニシトだったらですよ、正解ってわけではないですけれどね、

「彼の周りにいる一流のミュージシャンが音のアドバイスしてるらしいよ」

この感じだとどうですかね。話し言葉と書き言葉って本当に大きな違いがあって、そこは先ほども言いましたけど耳で聞いてるか目で見ているかっていうところだと思うんですね。

目で見る時って漢字が多い方が分かりやすいと思います。何故かっていうと象形文字ですから漢字自体が絵のように語ってくれますからね。全部ひらがなで書いてあったら分かりにくいですよね。

だけど、耳っていうのは聞こえてきた音をどっちかと言うと考えるよりも、感じながら聞いてるところが大きいと思うんですね。だからひらがなの言葉の方が心に近いという感じでしょうかね。どうですかちょっとSonosってスピーカーにも皆さん興味が湧いてきたんじゃないですか。

ちなみにニシトが一番いいなと思ったのは、Sonosのスピーカーだと家中に例えば2個、3個置いた時に全部のスピーカーから同じ音楽流せるんですね。

私はよくねスマホから音楽聴くときにbluetoothのスピーカー繋ぐんですけど、洗濯する時はスピーカーを洗濯機のそばまで持っていって、干すときはベランダに持っていってと、スピーカーを移動してます。

家中に、といってもそんな広くないですけど、2個、3個とスピーカーがあって、そこから音楽流れてたら、女性って割と家事する時に音楽聞きたいって人多いんじゃないかなあと思うんですよね。そういう時に結構動き回るんで、どこに行っても同じ音楽が聞こえてたら楽しいなって、私はそこが魅力だなって思いました。

Sonosはビームスさんや、ヨドバシカメラの秋葉原店に行くと音の体験ができるみたいなので、ぜひ体験されてみたらいいかなと思います。

ちなみにニシトアキコのひらがなで話す技術という本が出ています。よかったら読んでみてください。分かりやすい話し方の極意が書かれています。

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