ほかの地域情報ウェブメディア運営者さんに、メディア運営について話を聞いてみた
当マガジンでは、私たちがちゃんと儲かるウェブメディアになるために何をしたらいいか、を探り探りしている様子をお届けしてきたわけですが、じゃあ、他のウェブメディアさんはどうしているのかな? を直接聞いてみる機会に恵まれたので、その話を書きます。
オチは特にありません。すみません。
有名であることと儲かっていることはイコールではない
今回お話を聞いたウェブメディアさんは、名前は伏せますが、私が個人的にとても気に入っている地域情報メディアです。とある地域に密着して、その街のおもしろいところ、歴史的な部分、不思議な部分、古くから愛されたお店の話などを取り上げて、15年以上運営されてきました。目のつけどころがいつもおもしろくて、好きなんです。
地域は違いますが西宮流よりはずっとずっと知名度があり、SNSのフォロワー数も多いので、さも儲かっているのだろうと勝手に思っていたら、実はほとんど趣味のような状態で運営している (収益源となる仕事は別にある) というのです。
収益化 = 面白くなくなる?
それはそもそも収益化を目指さなかったのですか? と尋ねたところ、そうではなくて、収益化に全く興味がなかったわけではないが、ウェブメディアをもって街を語ることの面白さのほうが優先されてそうなった、というお話でした。
収益化をあまりに強く志向すると、面白くなくなるのではないか、という思いがあったそうです。
どっかで聞いたことある話やな、と思ったらウチと同じでした!
「テンプレ化されたあの手法」をやりたくない
現状儲かっている (といわれている) ウェブメディアのテンプレ的手法というと、内容が薄い記事を圧迫的に数多く公開していくこと。素人でも書けるため量産がしやすく、人の目に入る回数が多いので好感を育てやすい、というものです (どうしてもDisっているような受け取られ方をされますが個人的にはこの手法は心理学的に一理あると思ってます)。
西宮流の人々がどうしても「テンプレ化されたあの手法」をしたくない、というのは以前から書いている通りですが、今回お話を伺ったメディア運営者様も、やはり同じことをおっしゃっていました。「あの手法」をやりたくない、と。
あの手法をやって面白いとは思えない、街を面白いと思うからこそはじめた思いとその手法がリンクしない、ということなのでしょう。
「面白い記事」ってなんなんやろね
そんな話を聞いて、「面白い記事」ってどういうことなんかな? と事後ですがふと思ったのでした。
書いた本人が面白いのが書けた! 満足した! と思ればいいのか。いや、より多くの反応が稼げた記事を「面白い記事」というべきなのか。薄い記事を量産する「テンプレ化されたあの手法」だって、あれを面白いと思う読者がいるから広がっているのであって。
中身が長くて濃い = 面白い記事、とは言い切れない面があります。一部の人にとって面白い or 誰が読んでも反応できる、どっちが面白いと言えるのか。二項対立ではなく、数限りなくレイヤがあって、そのうちのどこに自分たちがポジションどるか、ということなんだと思います。
たまたま読んだ記事を参考に挙げておきます。哲学 = 私たちはなぜ書くのか、自分たちで自分たちを掘り下げるということをやらなあかんなと思いました。
それでも、ずっと続けていく
それでも面白いと思って始めたことだから、なんとか続けていこうと思っている、という言葉に私も頷いたのでした。
今回お話を伺ったメディア運営者様の場合は、読者と積極的に関わっていくことに活路を見出しているそうです。例えば、その時に事例としてお話ししてくださったのが、街中で見かけたとても不思議な場所に建っている家があって、そのことをわからないままSNSで投げてみたところ、各所からレスがあって謎が解けた、というエピソードです。読者/フォロワーと一体になってひとネタ出来上がるというのは新しいようでいて古き良きインターネットを思わせ、ワクワク感があります。
もしよかったらコメントやサポート、いただけると嬉しいです。
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