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「難聴との戦い」「Martin D-41 1970、Martin D-41 1971、どっぷり5時間、弾き比べ」

 「終活ギター アコギ庵」「アコギ弾き比べサロン アコギ庵」です。
 アコギ一筋54年。アコギの終活をやろうというオッサンが、《何かアコギ好きのためにできることはないか?》というところからスタートしました。アコギ好きのための”Support and Assist”を目標に、何かしらお役にたてることがあればいいなと思っています。
 そうそう簡単に弾くことができないと思われるギターも、何本か用意しています。初心者の方用、中級者用のギターもあります。とにかく来て弾いていただいて、そこから何かが始まることを期待しております。アコギ好きの皆様とお話しすることを楽しみに、お待ちしております。


「難聴との戦い」
 アコースティックギターの話ではないので、書こうかどうか、ずっと悩んでいました。最近になって自分のまわりでも同じ病気の経験がある方が少なくないことを知り、自分なりに考えていることを書いてみようと思いました。

 突発性難聴を発症して2年と数ヶ月。頻度は少ないんですが、頭のフラつきは続いていました。今年になってめまいが数回起こり、先月から強烈な耳鳴りに悩まされるようになりました。眠れないこともあったので「これはヤバい!」と思い、2年ぶりに診察を受けてきました。聴力検査や目の動きを見る検査などをしてもらい、最近の症状から「メニエール病です。」との診断を受けました。ちょっとショックでしたが、クヨクヨしても仕方がないので、老化現象の一つとして受け入れています。

2022年4月検査時の記録
2024年7月検査時の記録
グラフの赤が右、青が左です。左右ともに聴力が低下しています。

 今の症状に応じた薬を処方してもらって、耳鳴りはかなり改善しました。が、聴力は2年前よりも落ちているとのことで、補聴器も調整(周波数ごとの補正)をし直してもらいました。その結果、メッチャ聞こえるようになりましたが、聞きたくない音も今まで以上に聞こえてきます。初めて補聴器をつけた時の感覚に近いものがあります。たぶん、すぐに慣れると思いますが、補聴器をつけている時とそうでない時の差は大きくなりました。

 そんな訳で、ギターの音も今までと違うように聞こえます。これも慣れるしかないので、注意しながら弾くようにしています。1日の中で補聴器をつけている時間の方が圧倒的に長いので、かなり慣れてきた感じがします。聴力が良くなることはほぼ期待できないので、うまく付き合って行くしかありません。聴力が低下した分、つけている時と外した時のギャップが大きくなりました。外した瞬間、すべての音がものすごく遠くなるような感じです。ギターのコードを弾いたときなど、まったく違うように聞こえます。(補聴器は周波数帯を分けて補正してあるので、外すと全然違うバランスで聞こえてきます。)補聴器を外すと、自分の話す声や唄っている時の声も、ものすごく遠く感じますし音程もわかりづらくなります。
 音楽をやっている方で、特に大音量で演奏している時間が長い方には、難聴になってしまうパターンがよくあるみたいです。辛い思いをしながらも頑張っている人が他にもたくさんおられると思うと、「負けてられへんな。俺も頑張ろ。」と前向きな気持ちになります。

 今のところ日常生活にはさほど影響がないので、落ち込んだり悩んだりもしていません。あと7ヶ月で70歳、「まあ色々あってもしゃあない歳やな。」そんな捉え方をしつつ、前を向いて歩いて行かねばとあらためて思う今日この頃です。


「Martin D-41 1970、Martin D-41 1971、どっぷり5時間、弾き比べ」
 Martin D-41 1970、Martin D-41 1971。トップがジャーマンスプルース、サイド・バックはインディアンローズのD-41を2本。三重県は四日市市在住のギタリスト、竹内いちろさんの家に持ち込んで、どっぷり5時間弾きまくり、くらべまくりの1日を過ごしてきました。

 どちらもかなり弾かれてきた個体のようで、なかなかの面構えです。木部のクラックはありませんが、塗装のクラックやキズはかなりあります。リペア歴もいろいろあるようですが、きちんとセットアップされています。弾きやすくピッチもバッチリ、この時代のD-41にしか出せない素晴らしいサウンドを持っています。同じ仕様で一年違い、よく似ている印象です。それぞれを別々に弾いたら、「大体同じようなサウンドやな。」と思っていたでしょう。

D-41 1970
D-41 1970 トップはこんな感じです。
D-41 1971
D-41 1971 トップはこんな感じ。

 セットアップもよく似た感じでされていて、弾いているフィーリングも同じような感じです。別々に弾いていたら、「よく似た音でした。」で終わったかもしれません。何度も、取っ替え引っ替えして比べると「芯の太さはこっちやな。」「コードのバランスはこっちの方が・・・。」という感じで、徐々にその差がわかってきます。面白いですね。最後は使い道によって、あるいは好みによって決めるしかありませんが、弾き比べないとわからない微妙な差です。人によっては「どちらでもOK。」という答えであっても不思議ではありません。

 D-41というモデル、今更という気もしますが、やはりD-28がひっくり返っても出せないサウンドです。D-45ほどの煌びやかさはありませんが、程よい煌びやかさを持っています。この程よい煌びやかさが自分にとってはちょうど良い塩梅で、マーチンの中では一番好きなサウンドです。ベストは1969年製(サイド・バックがハカランダのモデル)ですが、1974年までのジャーマンスプルーストップの当たり個体も捨てがたい魅力があります。

 同時期のD-45の価格高騰が凄いのでまだ割安感がありましたが、ここ最近は少しずつ高くなっているように感じます。ある程度数をあたって良い個体をゲットできれば、十分価値のある買い物になり得ると思います。


 拙い文章をお読みいただき、誠に有難うございます。皆様の感想、ご意見をお聞かせください。 またアコギに関する相談等がございましたら、どんなことでもOKです。遠慮なくお尋ねください。
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