辞書のできごと（2023年10月）
先月の辞書に関する出来事をまとめます。コメントはあったりなかったりします。
10月は明らかに濃かったためいつもに増して駆け足気味にします。
10/1 🎪JACET英語辞書研究会例会が開催
JACET（大学英語教育学会）英語辞書研究会の2023年度第1回例会が開催されました。〈中央辞〉に関する発表などがあり、本人たちによる参加レポートも公開されています。
10/1 📃インタビュー記事「辞書の記録を編む」が掲載
「辞書尚友」メンバーへのインタビュー。辞書編集にまつわる記録が少ないことについて。
10/5 🎪グッドデザイン・ベスト100に「きみ辞書」が選定
小学館〈はじめての国語辞典〉に子供などの名前を載せてカスタマイズできる『きみの名前がひける国語辞典』が、グッドデザイン賞の中でも特に優れた品が選ばれるグッドデザイン・ベスト100入りを果たしています。
このほか、シャオミの『Mijia辞書ペン』もグッドデザイン賞を獲得しています。
10/6 📃辞書尚友の記事「国語辞典の図版を数える」が公開
10/7 🎓清泉の公開講座「辞書をよむ」が開催（～10/21）
担当講師は今野真二さん。
10/9 📃文藝春秋に〈無礼語辞典〉に関する対談が掲載
8月に発売された〈無礼語辞典〉編纂者の関根健一さんと、〈三省堂国語辞典〉の飯間浩明さんの対談。
10/12 📱物書堂辞書〈コンパスローズ和英ライティング辞典〉コンテンツが発売
10/15 📃辞書尚友の記事「【序文-1グランプリ】ふずく編」が公開
10/16 📕〈三省堂現代新国語辞典 第7版〉が発売
10/17 📱物書堂辞書〈無礼語辞典〉コンテンツが発売
アプリの出るのが早い。
10/19 📰毎日新聞で学生のオタク語辞書の記事が掲載
10/19 📱物書堂辞書〈クラウン英語イディオム辞典〉コンテンツが発売
これに続いて発せられた物書堂・廣瀬さんの発言に界隈が沸きました。
このところリリース頻度が高くて申し訳ありません。
— 物書堂（ものかきどう） (@monokakido) October 19, 2023
来週「クラウン英語句動詞辞典」をリリースする予定ですので、イディオムより句動詞をお望みの方は来週までお待ちください。
10/20 📃毎日ことばplusで辞書コレクター・境田稔信さんの寄稿が公開
国語辞書における「修正」と「修整」について。
10/21 📰朝日新聞で〈ジーニアス和英〉のタイガースが話題に
10/23 🌊〈大限界〉がネットで話題に
同日午前、「三省堂が出すオタク用語辞典「大限界」良過ぎる」というツイートが大きくバズり、商品紹介ページがダウンするほどの事態に。午後になると批判的なツイートが急増し、炎上状態となりました。翌日にはITmediaとYahoo!ニュースが記事にしています。
10/26、事態を受けて「『オタク用語辞典 大限界』に関するご報告とお願い（編者・版元より）」というリリースが三省堂から公開されました。
「辞典」なる書物に期待される性質について様々な意見の飛び交う数日間でした。『辞書の政治学』あたりを片手に考えると面白いと思います。
10/24 📕〈ライトハウス英和辞典 第7版〉が発売
10/24 📕笹原宏之〈方言漢字事典〉が発売
いずれも研究社から。
10/24 📕〈旺文社国語辞典 第12版〉が発売
2019年11月の〈岩波国語辞典第8版〉以来、小型国語辞書の改訂が相次いできました。そろそろ改訂の最後尾が見えてきたようです。
10/27 📺「今年の新語2023」投稿紹介動画が公開
何パロなんだ。
10/30 📃〈三現新〉インタビュー記事が公開（～11/2）
毎日ことば恒例、国語辞書改訂のたびに行われる編纂者・編集部へのインタビュー記事シリーズ。全4回。
10/31 📺テレビドラマ「舟を編む 〜私、辞書つくります～」が発表
情報量の多かった10月の締めくくりに特大ニュースが舞い込んできてひっくり返りました。
今月分は以上です。
※見ての通りですが、本記事では「X」「ポスト」という呼称を一切採用していません。
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