ダンス部の本分 - 高校生がするべき事

本当に最近は色んな声を聞く高校ダンス部の問題。ダンス部自体に全く問題はなく、あるのはそれを取り巻く欲深い大人たち。僕は内部から情報を知れる立場にいるのであまり書きませんが、正直そんなによろしい状態とは思えません。確かにそのやり方で2~3年は稼げるかもしれませんがその先の事を考えているのでしょうか？すでに有名どころがいくつも来年は某コンテストには出ないと表明しています。一体何が起こっているのでしょうか？

色んな理解不足から来る問題

まず高校ダンス部の趣旨を考えてもらいたいです。

学生野球憲章から抜粋します

学生野球における基本原理は次のとおりとする。
① 学生野球は、教育の一環であり、平和で民主的な人類社会の形成者として必要な資質を備えた人間の育成を目的とする。
② 学生野球は、友情、連帯そしてフェアプレーの精神を理念とする。
③ 学生野球は、法令を遵守し、健全な社会規範を尊重する。
④ 学生野球は、学生野球、野球部または部員を政治的あるいは商業的に利用しない。
⑤ 学生野球は、一切の暴力を排除し、いかなる形の差別をも認めない。
⑥ 学生野球は、アンチ・ドーピングの教育、啓発、対策への取り組みを推進する。
⑦ 学生野球は、部員の健康を維持・増進させる施策を奨励・支援し、スポーツ障害予防への取り組みを推進する。
⑧ 学生野球は、国、地方自治体または営利団体から独立した組織による管理・運営を理念とする。

おそらく今の先生や某コンテストの団体はこれを基準にしたのでしょう。教育の一環も素晴らしい考えですし友情・連帯・フェアプレーも素晴らしいです。しかし今は完全に商用利用されていますし完全に興行になっているのは間違いないです。儲けることはいいことですからここでは述べません。

しかしダンスの本当の意味を理解しないいわゆる[ ダンス未経験者 ]が仕組みを作っている現状ではただわかりやすい作品が評価され、個性のある若者が駆逐されていく事になります。極端な話をするとBBBとLUCIFERとRush BallとD'OAMとErectric TroubleとKing Of Swagがユニットで組んで踊っても入賞もしないのが高校生ダンス部の現状です。揃っていないし衣装も別に作るわけでもないですから。

要は根本を外し(個性が大事で、規制された白人側の論理による圧力から逃避するために始まったカウンターカルチャーである側面を無視)練習と研鑽を重ねた非個性を評価する現状はストリートとは別物だと言ってもいいでしょう。それが悪いものだとは思いませんし、続いていくべきものだと思っていますが生粋のストリートダンサーが言うべきは「ストリートダンス」という名前を外してくださいと主催者に意見する事なのです。

高校生の練習・休みの日も遊びに行けない自分の時間の犠牲・3年間をかけた熱い思い。これを3年間、全員と動きを合わせて日本一を目指す

事に捧げるよりも

ダンスに出会った事で

[ 自分の短所・長所を知り、補う・伸ばす方法を知る ]

[ 他人と比べる事の無意味さと重要性を知る ]

[ 1つの事に打ち込むbefore afterの結論を知る ]

に費やす方が教育の理念、ゲットーから這い上がるチャンスを得ることが出来たHipHopのGolden Eraのように意味があると思います。要は統制された、マイノリティーには息苦しい社会からの逃避、今に置換すると学校で浮いてしまう個性が強い子の居場所を作るという意味で素晴らしいものになるはずです。

「この振付はこうした方が良いのにな〜」と思っても

「〇〇ちゃんがこう言ってる」「先輩が作ったのに文句言わないで」

と返されて悔しい思いをしたりする。そんな子は排除され出ていく事になります。そもそもこのやり取りは誰が正しいかといえば振付に疑問を持った人が少なくとも建設的です。改善の可能性に言及していて、後者は仕組み、体制を維持する事に主眼を置いているのです。こういう事を教えたいのかな？といった事は実際にダンス部に教えに行っていて何度も思いました。

「時間が少ない中でやってる事だから仕方ない」