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音声の難しさ

中学に上がる少し前から父の影響でギターを持つようになりました。
高校の頃には、当時はまだ珍しかった、
ハードディスクの多重録音機を父が買ってくれて、
僕は夢中で曲を作り、様々な音を重ねて楽しんでいました。
今はパソコンを買えば録音ソフトが付いてくる時代ですが、
当時のそれは20万円近くしたと記憶しています。
もちろん現代においてもプロ仕様のものなり、
素人でもこだわればこだわったほど大きな出費がかさみますし、
パソコンひとつとっても、
スペックを上げることで値段はどんどん跳ね上がるのです。
とはいえやはり、初手の手軽さにおいて大変優れた時代がやって来ました。
安価なソフトでも、ある程度の精度は叩き出せます。
先日知人が自宅のベランダに飛べなくなってしまった蝶々を見つけ、
指先で保護する動画をInstagramにアップしていました。
その心根の美しさと、蝶々が指先を行き来する健気さと可憐さ。
蝶々に関する情報を求め、
片手にスマホを持って慌てて記録した動画だと思われますが、
何億円と投じて作られた映画よりも、ときに感動を生むことすらあります。
誰かに見せたいと思ったものが気軽に撮れて、
一瞬で世界中に発信出来る時代。
表現の可能性は広がりました。
しかし手軽であるからこそ、
各々がしっかりとした責任感を持って臨まねばなりません。

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