【食べて応援に際して】 当たり前の存在すぎて新鮮なリアクションを見て逆に新鮮
自分を俯瞰的に見た時に太陽がサンサンと光り輝く真っ昼間より月夜のほうがしっくりくる自覚があります。
同時に、見事な光沢の白よりもマットな質感の黒のほうがしっくりもきますし、燃えたぎる赤よりも一見冷たい印象の(でも実は赤より温度が高い)青のほうがしっくりくる自覚もあります。自分を俯瞰的に見た時に。
なので日中よりも夜(夜中)に文章を書いている自分のほうがしっくりきますし、そちらのほうが性に合ってる感もあります。
そういう部分も踏まえた上で、プラスして昨日の記事が書いているうちに少し時間が漏れちゃって、記録上3月1日付の(0時過ぎ)投稿になってしまったので、なんとなく今日は2日付になるようにっていう細かい拘りなんかもあってこんな時間に更新させてもらっています。
それを言い訳と捉えられるか本心と受け取ってもらうかはお任せしますが、なんにせよ今日も遅い時間に失礼します。
寝る前に読むみたいな感じでも良いかもしれません、早寝の方はサンタクロースさながら「起きたら更新されている」というポジションに収めていただいても良いかもしれません(とか言いながら普通にまた日中に更新してたらごめんなさい)。
そんなわけで今夜ちょっと書いてみたいことは「自分にとって当たり前の存在を新鮮に味わってくれてることが新鮮」みたいな話なんですが…
震災から二ヶ月経った今も、日本各地で本当にたくさんの方々がそれぞれのできる範囲のやり方で能登を応援してくれています。
前にも書きましたが募金(義援金)を送ってくださったり、ノウハウがある方々が現地で炊き出しを行ってくださったり、別に何をするわけでもないけど忘れずに日々想ってくださるという方もいたり(それもとても有難い応援の形です)。
僕は日々SNSとかで「能登 支援」みたいな感じでワード検索して、(直接存じ上げない人も含めて)いろんな方々が能登を応援してくれてる発信を目に入れる時間をとっていたりもするんですが(やっぱり嬉しいので!)、その中でもよく目にするのが「食べて応援」的なムーブメント。
物産展みたいなのを開いてくださってる方も居ますし、単純にオンラインで取り寄せてご自宅で味わってくださってる方も居ますし、本当にいろんな方が能登(石川)の地元のものを食べてくださっている投稿をたくさん目にします。
そういえば東日本大震災の時期も、大阪で「東北物産展」とか頻繁に目にした記憶があってよくマルシェ的な催しで東北の地物が並んでた光景を思い返します。
その時は応援する側ですのであまりピンと来なかったんですが、いざ今回自分が幼少の頃から当たり前のように日常に在ったものたちが全然違う土地や食卓でフィーチャーされてる光景を日々目にして、その新鮮なリアクションにむしろこちらが新鮮な気持ちになっていたりします。
「魚介!」みたいなザックリとしたカテゴリーはともかく(それはどこよりも美味いとずっと思っていることですし)、もっともっとニッチな部分。
いろいろあるから書き出したらキリがないので何個かに留めておきますが(実にマニアックな話なので)例えば「竹内のみそまんじゅう」っていう存在。
この「竹内のみそまんじゅう」はまさに店舗(工場)を構えているのが七尾でして、子供の頃からおやつのまんじゅうはほぼこれ。
「おまんじゅう」っていろいろ世の中にあると思うんですが、まんじゅうっていう存在は基本これ(少なくともうちは)。
※次点「えがら饅頭」
「食べて応援」の類でいろいろ検索してみると、やはりお魚関連がドドドっと並ぶんですが、その中に紛れてこの「みそまんじゅう」がちょこちょこ出てきたりする。
しっかり写真つきで載せてくださってて宣伝までしてくださっている。
※ちなみに竹内は「ふっくら」という洋菓子もあるんですがこちらもおすすめです
あとは『スギヨのカニカマ』もよく見ました。
『スギヨ』ってのは七尾港近くにある練り物の工場なんですが、皆さんご存知の「カニカマ」ってやつは実はこのスギヨが発明したものだったりします(なのでスギヨ以外のカニカマは全て二番煎じなのだ!)。
これもまたみそまんじゅう同様、食べて応援って事で宣伝してくださっている方多数。
そして一番多く見かけた感があるのが「まつやのとり野菜みそ」かもしれません(鍋用のみそ)。これはもう石川の(特に能登かなぁ)住民は冬の鍋は基本これで、少なくとも僕はこれ以外の味の鍋を実家に居る時に食べた記憶がありません(本当に)。
この「竹内のみそまんじゅう」も「スギヨのカニカマ」も「まつやのとり野菜みそ」も、物心ついた時から日常にずっとあったもので「美味しい」とか「お薦め」みたいな概念をそもそもまったく持ち合わせておらず、どこの家庭も基本みんなそれで育ってるんだから(多分)、「お鍋のおすすめ何?」とか「カニカマはどこのやつが好き?」みたいな会話になるわけもなく。
なのですが今回こういうことがあって「魚介」っていうざっくりとした名物と別で「能登(石川)のものを食べて応援しよう」ムーブメントの中に「そうかこの存在もそういうポジションになるのか」っていう新鮮味がすごくあって、有難いやらおもしろいやら。
※ちなみに「とり野菜みそ」に関しては昔マツコ(デラックス)さんがテレビでお薦めしてからたちまち全国にふわっと広まりましたが
鰤とか牡蠣とかなんかいろいろ皆さん食べてくださってる中で、いきなり「竹内のみそまんじゅう」が出てきた時はちょっと驚いて「いやそれってどこの家庭にも普通にストックされてるただのまんじゅうなんだけども…」と思いつつも(大した事ないとかじゃなくて"普遍的"という意味でね!)、そうか七尾名物なのかこれはって改めて気付かされたといいますか(カニカマも同様)。
そもそも僕からしたら「魚」とか「海(なぎさドライブウェイ)」とか「温泉」っていう存在も大阪に出るまではずっと、どうってことない普通のものでしたが、離れてみてその魅了に気付いた口であります。
今回は離れてみてってわけじゃないですが、こういうことがあったことで物産っていう部類でそういった存在がピックアップされてることで、さらに灯台下暗しを感じたという話で、もしかしたらまだまだ当たり前すぎて知らないものがいろいろあるのかもなぁと思った話。
そんなわけで、まだご賞味ない方でもしこれを読んで多少の興味が湧いたようでしたら「竹内のみそまんじゅう(ならびに"ふっくら"」とか「スギヨのカニカマ(他の練り物もあるよ)」とか、「まつやのとり野菜みそ」とかどうにか手に入れて食べてみてください。
ここで「美味しいですよ!」と書くのが普通なんでしょうけど、やっぱり当たり前すぎる存在だからそんな言い方には違和感があって(美味しくないとかじゃなくてねくれぐれも)、僕はずっとその味で育ちましたってことですね。
ちなみに「ふっくら」ってやつはクリームがふわふわの生地に包まれている洋菓子なんですが、冷凍庫に入れると外見のふわふわはそのままに中のクリームがアイスになるっていうツワモノです。
子供の頃は一個しか当たりませんでしたから、そのまま食べるか凍らせるかっていう苦渋の選択を毎回させられていました。
大人なら複数個買って両方のパターンで味わえますね。
よろしければぜひ。
以上、能登のニッチな食べ物の宣伝記事でした。
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