近藤真行(プペル・ブルーノ)をハックする
12月3日に幕が開いたミュージカル『えんとつ町のプペル』大阪公演。
初日は夜公演のみでしたが、昨日は初めて昼公演と夜公演の2回まわしの日でした。
このまま日々、各々のそして全体のブラッシュアップポイントを都度都度探りながら千秋楽まで公演のクオリティを高め続けていく日々が続くわけなので…
多分よほどのことがない限りは日々の公演を振り返り続けたとて特に真新しい面白みのある記事は続かないなぁ...と個人的に思ったものですから、今日からちょっと趣向を変えようと思います。
メンバーシップならともかく無料記事に対してそこまで考えなくてもいいかもしれませんが、とはいえ「note見てます」っていう声を日々いろんな方からいただくので、質は落としたくないなっていうただの自己満でございます。
ので今日からは公演中、僕視点でキャストのお一人お一人を掘り下げてみたいと思います。
あくまで11月1日から接している僕視点ですので、独断と偏見が多分に含まれると思いますし、長年彼を見てる人にとってはズレてる部分もあるかもですが、それも含めて楽しんでいただければと思います。
というわけで記念すべき一発目はプペル・ブルーノ役の『近藤真行』です(敬称略)。
今日に限らずですが、キャストさん当人のパーソナルな部分はググってしまえば全部分かることなので(劇団四季出身だとかなんだとか)、ここでは割愛させてもらうとして、11月1日の本稽古初日から今日まで共にクリエイティブをやってみて僕が感じている部分だけを抽出していきたいと思います。
そんなわけで近藤真行です。
プペルとブルーノの二人をとても大雑把に区別するとキャラクターとしてプペルが「柔」、ブルーノが「剛」だと思うんですが、少なくとも僕が日々接してる中での近藤くん(以下マッチ)は99:1で柔です。
稽古開始当初から積極的にコミュニケーションを取りに行ったりしてたんですが、会話しててもなんかふにゃふにゃしてるし第一印象はこんにゃくみたいな人。
プペルのあのなんとも言えないふにゃふにゃ感、柔らかさを地で行ってる人だなと思いました。
稽古中に僕に何か用がある時に「むぅさ〜ん」と寄ってくる時なんかは、劇中の「ルビッチさ〜ん」の雰囲気そのもので、プペルとしてはこの人は最高だなと当初から思ってた記憶があります。
だからこそその対比で逆にブルーノのイメージが全然湧かなかったのも事実で、普段から接してる彼の天然プペル感がすごすぎて、烏滸がましくも「プペルとしては最高なんだけどブルーノは大丈夫なんだろうか?」っていう、一流役者に対して「お前何様やねん目線」感情を当初から持っていたのも事実であります。
(いや本当に何様やねん)
しかし蓋を開けてみればそんな心配は御無用。
既に舞台をご覧になられた方なら分かると思いますが、堂々たる「ブルーノ」がそこに居ました。
それは彼の役者としての役作り等の努力だったりキャリアを積み重ねてきた中での技術や能力の賜物だとは思うんですが、それにしても普段とのギャップがありすぎるものですから。
最近は「実は近藤真行という人間の中にしっかりこの二面性があるんじゃないか」と思い始めている日々です。
板の上以外ではプペルみたいなこんにゃく感が人としてのデフォルトなんだけども…
役者として剛なブルーノマインドを演じきっているのか、ただ僕に見せてないだけで人間「近藤真行」の中に剛な部分が実はしっかり潜んでいるのか。
そんなことを考えながら日々彼とクリエイティブな時間を積み重ねるのがとても楽しいです。
千秋楽までまだまだ共に過ごす時間があるので、引き続きそんな二面性を探りながら彼の心情を最大限「音」で表現していこうと思います。
舞台裏でもずっとプペル感を醸し出してる彼のステージでのブルーノのギャップにやられまくっています。
その柔と剛のギャップをまだまだ存分に味わいつくそうと思います。
ではまた。
[P.S.]
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