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あの日のカレーと、その後の生活を救ってもらった水の恩恵を忘れないように改めてちゃんと書いておきます

西村広文 HirofumiNishimura

一昨日から昨日にかけて地元のご飯の話を書いたことで「スギヨ」や「まつやのとり野菜みそ」の公式様がそれらをシェアしてくださり、またそれにより日頃僕を応援してくれてる方々が、その存在を知ってくれたり触発してくれたりで購入してくださったり拡散してくださったりという流れが生まれて、こんなことでもなかったら繋がらなかったであろう輪が広がっています。

そんな「バズ！」みたいなド派手な輪ではありませんが、ささやかにぬくもりを持って少しずつ。

結果的に僕がそういう事を書くことによって、ささやかながらも地域貢献になる事実はあるということを実感しました。烏滸がましいながらも。

そこを実感した以上、絶対に忘れてはいけない人…というかお店のことは改めてちゃんと書いておかなきゃなと思います。

単刀直入に言うと今日は『中島ストアー』というスーパーについて書きます。

今まで避難所からの生配信で言及したこともありましたし、先日テレビで放送されたドキュメンタリーにもその描写はあるので、名前を聞いてピンと来られる方もいらっしゃるかもしれませんが『中島ストアー？』となってる方もいらっしゃると思うので、改めてちゃんと。

もし、これを読まれてる方がこの先の人生で七尾にご旅行に行かれる機会があったとして「そういえば中島ストアーとか言ってたな」と思い出してもらって、そのストアーで買い物のひとつでもしてもらえる未来があればそれがひとつの恩返しになるのかなとも思うので。

『中島ストアー』さんの実に実に素敵な話が続きますのでどうかお付き合いください。

そんなわけで中島ストアー(以下敬称略)という名前の通り、チェーン店とかではなく地域にある完全なる個人経営のスーパーです(シンプルに中島さんがやられています)。

場所は僕の母校であり避難所にまでなった山王小学校から徒歩10分くらい。

その日七尾で取れた鮮魚も並びますし、お肉やお惣菜的なものも奥で調理されたものが並ぶのでその地域の方々の完全なる台所です。

当然、この中島ストアーも被災したわけで店舗もダメージを受けただろうしそもそも物流も滞るので年明けから営業はままならなかったと思います。

ここで少し話が飛びますが(脈絡は飛ばないんですが)、1月5日にこんなポストをしました。


避難所生活5日目の夜にカレーが出た日のことです。

カレーっていう存在はやっぱりすごくて、やっぱりカレーなんですよ(西村構文)。

実家のご飯でもそう。キャンプでもそう。林間学校でもそう。
やっぱりこういう家庭的な「カレー」の存在ってすごいじゃないですか。

ただでさえそういう存在なのにこんな未曾有の状況の中で初めて出てきたカレーに、舌と胃袋はもちろんのことやっぱり心がものすごく温もったんです(決して他の食事がどうこうというわけではなくて！)。

このカレーを提供してくださったのが「中島ストアー」なんです。

ご自身の店舗でストックされていたお肉や野菜でいち早く「炊き出し」として大量に作って避難者に提供してくださった。

ご自身のお店もガッツリ被災してロクに営業もままならないのに…だ！

この日はわざわざポストでそこまで書かなかったんだけども(なんかそんな個人的な店舗のこと勝手に書いていいのかなとも思って)、実際このカレーにはそういう背景があって、だから尚のこと心の底から美味しかった。
(※後々で中島ストアーがご自身のSNSでカレーの提供のことを発信されていたのを知ったので今は遠慮なく書かせていただいてます)

こんな角度の「美味しい」を経験することなんてもう二度とないと思います(なくていい)。

それだけでも十分有り難すぎる話なのですが、もうひとつこの中島ストアーにひたすらお世話になり続けたのが「水」です。https://twitter.com/nakashima_store/status/1742351073258713341/ 

ご自身の店舗で敷かれている地下水を「どうぞご自由に」と水汲み場として終日開放してくださった。

避難所を出て以降、僕が毎回毎回水汲みに通わせてもらっていたのもこの中島ストアー。

もちろんある程度の時期から給水車が各地にやってきてくれて給水支援も行われ始めていたんですが、かなり並ぶうえに一回の量の制約や時間制限なんかもあってそれなりに大変な部分も多い中で、ここはずっと無制限に開放し続けてくれました。

この場所がなかったらあの時期の生活用水は乗り切れてなかったんじゃないかと思います。全然言い過ぎじゃなく。

あの日カレーを提供していただいて水まで恵んでいただき続けて、あまりに忍びないので毎回何かしら買い物をさせてはいただいてましたが。
(それこそ「まつやのとり野菜みそ」を買った日もあったな)

でもこのまま「あの時は助かりました！あざした！」くらいの感じで終わらせるにはあまりにも受けた恩恵が大きすぎるので、冒頭書かせてもらったようにここ数日の温かみの輪が広がっていく部分を受けて今回改めてしっかりと感謝の意も込めて書かせていただいた次第です。

あくまで地元の人の食卓を支える地域スーパーでありますし、観光で来られた方が地域のスーパーで食事を済ませるっていうのはなかなか稀有な話かと思うんですが、いやはや地元のスーパーで並んでるものこそ味わってほしいみたいな気持ちもあったりするので(あんまり言うと観光地に怒られちゃいますが)、繰り返しになりますがもし(もし！)いつかの未来に七尾に遊びに行く機会がありましたら、ふらっと寄ってみてもらえると幸いです(謎の立場ですが)。

そして…

「こないだ七尾に観光行ってきたのよ」
「へ〜そうなんだ〜何食べたの？」
「スーパーで適当に買って食べた」
「…へ？」

事態を知らないお友達とそんな会話をしてくれたら幸せです。

今回はこれでもかと中島ストアーをピックアップしていますが、当然同じように尽力してくださった人やお店や企業さん諸々たくさん存在するのは当然分かってますし全ての方に感謝はしています。

おそらく認識できていない範囲もたくさんあるんだと思います。

ひとつひとつ全てをこうやって発信するのはいささか現実的ではないので申し訳ないなと思いながらも、せめて自分がいただいた恩恵をしっかり自分ごととして熟知している範疇のことは発信させてもらおうと思った次第です。

これがまたささやかながらひとつの恩返しになれば。

以上です。
ありがとうございました。


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西村広文 HirofumiNishimura
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