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8月9日、ライブ in 七尾を終えてアレコレ。

昨日。

おらが故郷、七尾市の山中にひっそりと佇む『TENKU cafe J,Road』でソロライブを演ってきました。


昨夜のライブに関しては昨日の記事で事前にジャブ的なものを打ってはいたのですが…


実際に終えてみて、そして一夜明けて今改めて何を思ってるかって事を書いてみようかと思います。ライブレポ的なニュアンスではなくて。

昨日の記事の延長で話を書き始めてみるんですが…

今までもいろんな演奏機会を経験させてもらってきた中で、昨日みたいな地方で地域の人に愛されている実に地元感溢れるような会場で、現地の温かいお店のスタッフの方々が居て、そこにお客さんを呼んでライブをするって経験はそれなりにあります(バンドであれサポートであれ)。

そういう意味では基本的には昨日も縮図としては一緒で、素敵なお店に素敵なスタッフの方々が居て、そこに僕のピアノを聴きにたくさんのお客さんが来てくださる。

昨日もわざわざこのために県外から来てくださった方々もたくさん居らっしゃいました。本当に感謝感謝(ならびに地元なのでようこそという気持ちも加味されつつ)なんですが、変な意味じゃなくこのシチュエーションは慣れていると言えば慣れております。

“僕のライブを観るためにわざわざ遠征してくれる”という経験値はけっこう積んできていますので、そういう方々に対して毎度毎度大変感謝はしながらも、今さらその客席の光景に対してライブに向けての感情の矢印がむにゃむにゃするって事はないわけで(変に伝わってない事を願う)。

そして昨日は石川県の方々もたくさん来てくださいました。

まあ石川県もそれなりに広い(というか長い)のですが、県括りで言えば自分の住んでる所でライブがあるという機会だからって事で来てくださったわけで。

これも話は一緒で、出向いた土地・地域のファンの人が客席に居らっしゃるという経験値もそれなりに積んでいるので、毎度毎度心から感謝はすれど今さら少々混乱するなんてこともないです。

どこかにライブに出向けば客席は地元民の方と遠征組の方のハイブリッドで構成されているという景色は散々見てきたので、昨夜もそれはけっこう通常の事。


そこに家族も一緒になってライブを観てくれてるわけですが、これも僕に限らずライブ会場では稀に見られる光景で。

いろんな方のライブに参加してきましたが、客席にそのメインの方のご家族が居らっしゃるという光景は何度か目にしてきましたし、僕も今年に入ってからは金沢でのガルガンチュア音楽祭だったり、先の中島でのオンラインライブでの現地観覧だったり、家族がライブを観に来るっていう経験値が2024年になり一気に積まれているので、まあまだ多少不思議な感覚もありつつも慣れたと言えば慣れたかもしれません。

逆に親側もさすがにもう参観気分、ハラハラ見守る気分よりも純粋にピアノを堪能しているかと思います。

先ほどから慣れてる慣れてると連呼してますが、重ね重ね来てくれて本当にありがとうっていう感謝の気持ちや、ライブに来てもらうってことが全然当たり前じゃないって事は大前提のうえで、その客席の光景に今さら感情の琴線がぐにゃぐにゃになるなんて事はさすがにないっていうキャリアとしての慣れの話です。

ただ昨日はその琴線を一気にバグらせたのは、やっぱり避難所で寝食をずっと共にしてた方々のお姿を目にした時ですわね。

いやこれはやっぱりさすがにそうそう経験できないシチュエーションで、急に「なんだこの状況は…笑」みたいな変な我への返り方をしたというか。

ましてうちの家族も同じ空間に居るわけで、つい半年前までその家族ぐるみで一緒にあれこれ協力しながらずっと床で雑魚寝してたわけなんで。
それが今目の前で一緒にお客さんとして僕のライブに来てくれててピアノを聴いてるわけで。

さすがにいきなり感情がぐちゃぐちゃになって(終始ネガティブな意味ではないですよくれぐれも)、一気に自分の琴線の振れ先が迷子になるっていう実に稀有な感情体験をしました。

わざわざ七尾まで(しかも山の上まで)来てくれたいつも手厚くライブに来てくださる方々に「いいピアノ弾きまっせ!」って感じで自ずと向く矢印があり、日頃SNSとかでは絡んでくださっているけど初めて生でピアノソロを聴きにこられた方々(主にダサザウルス)に「これが俺のピアノだ〜」って感じで自ずと向いてる矢印があり。
※意識的に向けているんではなくて自ずとです

そしてお店の常連さんだったり地域の繋がりの方々も昨日は来てくださっていて、そういう方々には自己紹介がてらのピアノという矢印が向いて。

で、ずっと避難所で苦楽を共にした方々に関してはそんなピアノどうこうじゃなくて、“懐かしい”って表現が適切なのかはちょっと分かりませんけど、あの時期は本当毎日毎日いろいろ大変でしたなぁ〜とフラッシュバックしながらっていう矢印にどうしてもなっちゃいますし。

そもそもあの避難所生活がなかったら、こうやってライブに来てくれるような縁がなかった人たちなんだよな...といろいろ感慨深くなったり。

と書き起こしてみてやっぱり忙しい。
とっても昨日の僕は感情が忙しい中、ライブをしていたんだと一夜明けても改めて。

でもそんな僕とは裏腹にどんな立場・スタンスであろうがお客さんの矢印は僕のピアノ一本に向いているわけで。
皆さん僕のピアノを楽しみにあそこに集まってくれたわけで。
それ以上でもそれ以下でもなく。

それって凄い事だなぁ…

と、思っている今です。

多分、めちゃくちゃ普通の事。とんでもなくシンプルな事だと思います。
てかライブってそういうもんでしょう。
皆さん、ステージのその人の演奏が楽しみでその矢印ひとつで客席に居らっしゃる。そんな事はライブの教科書の1ページ目…どころか「はじめに」レベルのことかも知れません。

いやでも改めて昨日のあの空間を思い返してたどり着いた感情はそこなんであります。

そして、何不自由なくその矢印を向けてもらえる(ならびにお客さんも向けられる)日常に今日も感謝するのであります。そろそろ腹が減ったなお昼ご飯食べようかなと何の気なしに思える余白がある今に感謝するのであります。

夏の七尾もいいけど冬の七尾もいいですよ。
またやりたいと思いますから是非七尾に、並びに『TENKU cafe J,Road』にいらしてください。

いいところですよ。




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西村広文 HirofumiNishimura
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