避難所であろうが避難者であろうが発信!とにかく発信がモノを言う!
避難所も10日目。
実はずっと水面下でそろそろ個人的にこの避難所生活もいろいろと過渡期に差し掛かりそうな気配なのですが、ひとまずは今日も避難所で夜を迎えていますし明日も避難所で朝を迎えます。
そう言えば今日の七尾は一度もスマホの地震速報が鳴ってませんし、身体に感じる揺れもきてません(多分)。
「昨日はなんにもなかったね」と言える一日がそろそろ欲しいので、どうかこのまま何事も起きずに朝を迎えてほしいと思います。
そんなわけで本題。
昨日の記事で…
と言及しましたが、昨日は前談としての「束の間」の話が書いてるうちに個人的に盛り上がりすぎて、そのまま本記事になっちゃいました。
なので今日はこの「避難者だろうが発信だ!いや、避難者こそだ!」みたいないかにも漲った感満載の記事を、消灯した部屋から人里離れた場所で碇ゲンドウよろしくの雰囲気で書いてやろうと思います。
昨日の二の舞を踏みたくないのでさっさと本題に参ります。
僕は正月早々おもいっきり被災してからは、連日連夜被災地(避難所)から発信を続けています。
「今日はこんなことがありました」とか「今日はこんな感じです」といったスタンスで淡々と。
noteの文章もそうですし、𝕏での長文ポスト、そしてたまにstand.fmでの音声配信。
別に震災きっかけで発信を始めたというわけではなく、元々毎日何かしらの発信をここでしていたのが、まさか新年早々避難所生活になったので「それしか発信するものがない」という状況になってしまったので、ごくごく自然な流れで毎日避難所発信をしています。
というかせざるを得ません。
(ですが評判で良かったです)
あとはそこに付随してキングコング西野さんが立ち上げてくださったクラウドファンディングの宣伝と、夢幻鉄道のピアノ動画の宣伝をコツコツ挟み込んでいるくらい。
(こちら双方ともコツコツ伸びてます。大変に嬉しいです!)
そんなわけで避難所より被災者目線の発信を生々しくリアルにお伝えし続けているわけですが「出どころのよく分からないSNSの情報よりも安心して信頼できるからありがたい」とか「安全な場所に居る自分が本来は勇気づけないといけないのに逆に勇気をもらった」だとか「人として学びになる」とか「いろいろ考えさせられる」などなどなど…
どうやらこの発信が実に評判のようです。
で、ここまで聞いてると「避難所だろうが被災者だろうが発信は大事だ!」の主語が僕自身っていう印象を受けがちな気もしますが、いやいや「発信って本当に大事なんだな…」と、何万年も前から知っているのに改めて思い返すきっかけになったが…
僕が避難している山王小学校を震災当日から切り盛り(言葉ふさわしくなかったらごめんなさい)してくださってる山崎市会議員です(そもそも地域の消防団にも属されてる方)。
本職が七尾市の市会議員さんなので山崎市会議員と書かせてもらいましたが、別に政治云々の話ではないのでここからは「山崎さん」で統一させてもらおうと思います(僕からしたら政治云々関係なくお世話になってるおっちゃんという感じなので)。
そんな山崎さんは現場で本当によくやってくださっています。
日々寝る間も惜しんで校長先生を始めとした学校の先生方とスクラムを組んで、物資の調達等に剛腕を振るいつつそれでいてちょこちょこ校内アナウンスで小ボケも挟みつつ(やや滑り)とても良い空気を作ってくださっています。
※やや滑りは言いすぎましたごめんなさい(ややウケです)
そして今回の「発信」というところで言うと、山王小学校の現状を僕とはまた違った角度で日々懇切丁寧にSNSで発信をされています。
しっかりご自身の立場を弁えたうえでの実にピシッとした現状報告や課題・問題点の洗い出し。
そしてただただ「大変です」「つらいです」「苦しいです」みたいな後ろ向きなテイスト一辺倒ではなく「カレーが食べれて嬉しい」みたいな良いこともしっかり発信してくださってる。
(僕の音楽室ライブのこともちゃんと書いてくださる)
僕がこの発信の存在を見つけたのは非難3日目の夜。
詳しいことはその翌朝の僕のポストを参照にしていただきたいのですが…
各部屋をまわって涙ながらに僕らに頭を下げられる山崎さんを見て、てっきり学校の先生か市役所の職員の方かと思っていたら「市会議員」という立場に在る方だとその時に知り、イチ議員さんがこの小学校の避難者のためにここまで尽力してくださってることに実に感動いたしまして、どんな方なんだろうとググったら真っ先に𝕏を発見したので、そこで初めて日々の発信を目にしました。
それまでの2~3日の僕は、まず自分の生きてます報告をしたのちもちろん自分たちの状況なんかも発信してはいたものの「奥能登はもっと大変だよ」なんてことを書いたりもしてたくらいで、今にして思えば自分たちの避難所どうこうというよりかなり俯瞰的に物事を捉えていた気がします。
そんな中、山崎さんの「山王小学校」の現状に対する懇切丁寧且つ熱気満々の発信を目にして、そこから僕の日々のポストはガラッと変わったように思います。
ありとあらゆる場所、避難所、自治体が大変なのはもう分かりきっている事で、そんな中せめて自分(山崎さん)が背負っているこの山王小学校に居る避難者だけはなんとしても守りきる!みたいな気概がぷんぷんとカレーの匂い並みに匂ってきて…
こんなに熱く我々避難者のためにいろいろ尽力してくださってるのに、その場所にお世話になってる中でかなり発信力高めの(相対的にね)僕がそんな悠長なこと言ってたらダメだよなと思って、一気に山王小学校という一点にフォーカスが当たったわけです。
山崎さんの発信を目にしたことが完全なるきっかけです。
これで山崎さんがロクにSNSを動かしてなかったりふわっとした発信に終始していたとしたら、僕の𝕏の内容も今と全然テイストは違っていたと思います。
そこから日々の物資のことや食事面、こんな方々が来てくれたとかかなり具体的にココの発信に振り切るようになり、結果的に僕の発信を見てくださってる方にもより一層注目していただけるようになりました。
どれだけしんどくてもつらくても発信を怠らなかった山崎さんの姿勢あってこそです。
そんな角度から「発信」の大切さを改めて思い返させていただけるのはいささか想定外ですし、できることなら人生でもうあってほしくない状況ではありますが、実際にここは物資にはそこそこ恵まれていると思います。
それはラッキーでもズルいでもなく発信力が出した結果だと思います。
※ちなみに物資に余裕がある際は、避難者分をしっかり確保したうえで「地域の方どうぞ」という感じでシェアしていたりもします
だから僕もまだまだ避難者が居て日々物資で暮らしを成り立たせざるを得ない以上は、毎日毎日どれだけしつこかろうがここ山王小学校にフォーカスを当てた発信を止めずに続けています。
(先日は七尾市街にも当ててみましたが)
いつもは仕事柄、集客や商品宣伝のことに対して「発信」という話が付いて回ってきてましたが、まさかこんな形で「発信」の大切さが改めて身に沁みる日が来るとは思いませんでした。
これもまた良い学びです。
文字通り小学校で日々たくさんの学びを得ています。
まだまだ避難所でお世話になってる身である以上、また明日もしっかり発信して参りたいと思います。
そんな発信というやつは本当に大事だからこそ最後に。
▫︎聴いてね
▫︎買ってね
というわけで避難所10日目の夜でした。
大きい余震は今日は来てません。
このまま平和な夜になりますように。
ではまた明日です。
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