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すっかりデジタルで代替できているモノに迷わず手が伸びる理由として大事な部分を改めて...

アナログで重宝してきたものがデジタルで代替できるようになった時に、そちら側に移行するスタンスは昔から早いほうだったりします。

例えばスケジュールなんかはずっと手帳を使っていたものの、googleカレンダー等が現れてクラウド上でデジタル管理できるようになったら、割と早い段階で手帳というものを持つのをやめてスマホアプリで予定管理するようになりましたし、請求書等の書類をPDFで作れるようになったらば、紙で手渡し(or郵送)なんかをしている人がまだそこそこ居た中でも「データで送っていいっすか」とそれなりに早く言ってましたし。

ミーティングとかも余程のことがない限りいちいち集わずにSkypeでオンライン通話でやればよくないですかと提唱してましたし、実際バンドミーティングに関してはその手法でやってましたし(コロナ云々言い出す随分前の話です)、タブレットで譜面が見れるようになったらば、すぐさまiPadを購入して紙媒体で譜面を立てるのもやめました。

「iPadで譜面見るのめちゃくちゃ便利っすよ!」と提唱しても、「フリーズしたり落ちたりしたら怖いからちょっと信用できない」ってことで、頑なに紙の譜面に拘る諸ミュージシャン多数でございましたが。
(気付けばタブレットが多数派になりました)

同時に、五線紙にペンで譜面を書くという作業もやめてパソコンで作るようにもなりましたし。

別に最初からアナログとデジタルの優劣を決め打っているわけでもなく、価値観としてアナログ否定をしているわけでもなく、何か新しいイノベーションの産物が出てきた時に「四の五の言わずとりあえず触ってみる」っていう性分であるって事と、結果自分はそれらが肌に合ったという話であります。ちなみにAIは10年前にはもう触っていました(@将棋ソフト)。

そんな性分ですので、時代が進むにつれて自分の身の回りからデジタルで代替できる紙媒体、モノとして持っておかないといけないみたいなものはどんどん削ぎ落とされていきました。

子どもの頃、家の壁にかけてある日めくりカレンダー(あの習字紙みたいなやつ)を破るのが好きでした。

バスの“とまりますボタン”を押したいあの感覚と同じようなもので、起きた時にまだ数字が前の日のままだった時に、ビリッと破るあの瞬間がたまらなく好きでした。

逆に既に破られていて新しい一日をカレンダーが迎えていた時は普通に拗ねてましたし、なんで破らせてくれないんだとやっかんでいたような気もします。

よくよく考えたら、当時自分があの日めくりカレンダーに感じていた意味は「今日が何日かを正確に知らせる」という本来の目的ではなく、「破りたい」という欲求を満たしてくれる存在なのでした。

いつからかすっかりその「カレンダーを破る」って行為に別に快感を覚えることもなくなりましたが、もし未だにその行為に快感を覚える人間だとしたら、クラウド管理が便利とか関係なく日めくりカレンダーを壁に掛け続けていたのかもしれません。

そう言えばいつの間にかバスの“とまりますボタン”も我先に押そうっていう姿勢もなくなりました。これは余談ですが。

数ヶ月ほど前に注文していた2025年仕様の一ヶ月カレンダーが先日自宅に届きました。壁掛けタイプのザ・紙媒体の一品です。

最初に書きました通り、機能としてデジタルですっかり代替できているものですから、紙としてカレンダーを手に取るなんてもう何十年振りの事かと思います。

いや、むしろ(スケジュール帳ならともかく)一ヶ月カレンダーは基本貰うものでしたから、自ら買ったのは初めてかもしれません。

サムネでご確認いただけるかと思いますが、いつもお世話になっておりますキングコング西野さんが一枚一枚(ひと月ひと月)ご自身で絵を描かれたカレンダーです。

今回、このカレンダーが発売されるにあたって、デジタルで代替できてる云々関係なくすぐさま手が伸びました。

長い前振りになってしまいましたが今回一番書きたい部分がそこで、まず大前提として「西野さん(CHIMNEY TOWN)のグッズとなればどんなものであろうが問答無用で全部買う!」みたいなミーハーな感覚は別に持ち合わせているわけではありません。

踏まえて、今回このカレンダーに衝動的に手が伸びた理由として、そもそも一枚一枚の絵のクオリティーや全体のデザインがすこぶる可愛いっていう側面はもちろんあるとして(そこは本当に大前提として)、常人では考えられないスケジュールの中で、このカレンダー発売のために絵を一枚一枚(12ヶ月分)夜な夜な描き続けていた背景を知っているからであります。
その辺りの背景を丁寧に発信されていたので。

その背景に心突き動かされた部分も然ることながら、このカレンダーを壁に掛けたらば都度都度やはり視界にその絵が入ってくるわけですが、自分がちょっといろいろ忙しくてヒーヒー言っちゃいそうな時に、多分必然的に喝が入ることにもなると思います。

「いや、あの人あの怒涛の日々の中でこの絵たち描いたんだよな」って感情と共に自分を鼓舞してくれる気がします。きっとそうなります。

それもこれも、山ほどのプロジェクトが目まぐるしく動き続けている中でこのカレンダーの絵を一枚一枚描き上げていたっていう背景を知っているからこそであります。

結果的に、すっかり手元で代替できているカレンダーという存在にものすごく前のめりに手が伸びた。

モノを届ける側の端くれとしては、この感覚・衝動は絶対に抑えておきたいところで、それで言うと機能としてはすっかりサブスクで代替できるようになって久しいCDという存在を僕は作ろうとしているわけで。


CDというモノ自体はデジタル媒体でありますが、代替性という意味ではもはや紙媒体と同じようなポジションに在るかと思います。

中身のクオリティーはもちろんの事、今この時代に改めてCDというものを手に取って頂くにあたり、今回僕がこのご時世に壁掛けカレンダーを迷わず購入したっていう衝動はうまく自分事にも(自分の身の丈レベルで)落とし込まなきゃなと、改めて学びとして思ったのでありました。

ではまた。



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西村広文 HirofumiNishimura
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