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「説明書を読まない」っていうノリも乙なもので

今年に入ってから朝更新(最遅でも正午まで)を定着させてきたんですが、久しぶりに夜更新となっています今晩は。

どうやら花粉との今季開幕戦を迎えてしまったらしく、今日の僕のCPUは散々たるもので半日以上使いモノにならない状態でありました。

好不調の波はあれど一度開幕を迎えてしまえば「はいまたこの時期ね」って感じで、日々のデフォルトとして受け入れながらうまく付き合っていけるのですが、毎年”初日”に関してだけはどうにもなりません。

開幕日が年々前倒しになっているのが気になるところですが、今季も(おそらく5月付近まで)よろしくお願いします。あの粉たちだって生き残るために飛んでいるのだ。

というわけで「説明書を読まないおもしろさ」という話なんですが、仕事柄いろんな”機材”というものを今まで手にしてきたわけで、当然そこには説明書、所謂マニュアルという冊子が必ず付いてきます。

楽器柄、シンセサイザーと呼ばれる精密機器も数多く手にしてきましたが、あれらに付いてくる説明書は100ページに迫らんとする図太さで、マニュアルを網羅するのはとにかく大変です。

最近は便利なもので、分厚い冊子から自分が欲するトピックを探したりしなくても、ネットでワード検索にかければ解説記事を誰かが丁寧にアップしてくださってたり、時に実践模様を動画で解説してくれたりもします。

いろいろ仕事が忙しくなって気付けばタイパ重視にならざるを得ない今は、僕もご多分に漏れず目的をサクッとググるようになりましたが、特に締め切りなんぞに追われる立場でもなかった頃は、何かしら新しい機材を手にしたら説明書を開かずにとにかく手当たり次第、なんとなくボタンというボタンを興味本位で押しまくりながらいろいろ覚えていくタイプでした。

専門学校に入学して程なくした頃、初めて自分で手にしたシンセサイザーは中古屋に並んでいた一品で、本体と電源ケーブルだけで売り出されていたもので「説明書× 」「ケース×」と記されていました。

かなり使い古されたお下がりでケースどころか説明書も無いっていう事で相当安価だったのですが、とにかくシンセの一台くらいは持っておかなきゃなと思いつつ全然お金もない当時の自分としては実に有難い買い物でした。

あの頃はまだ「ケータイでググる」なんて文化はなかった時代ですから、目の前の筐体が何ができるもので、どれほどの機能を兼ね備え得ているかなんてことは全然分からない中で、とにかく山ほどあるボタンをひとつずつ闇雲に押しまくって、2行表示くらいしかないディスプレイの英語をなんとなく読み解きながら、気付けばいろんな機能を使いこなせるようになった記憶です。

ただ、そのタイパもへったくれもない面倒なプロセスを踏んで自己開拓し続けていた結果、何かしらの機能を発見したり自分が「こんな事できたりするのかな」って思ってたもんにたどり着いた時の充実感は格別で、同時に絶対に忘れることのない凝固な知識として身になっている部分もあります。

ネット検索等で最初に答えを知ってからその操作をただなぞるよりも、自分でノリであれこれ触りながら開拓していったほうが、結果的に濃いインプットになっている事が多いように思います(僕はね)。

これは演奏にしてもそうで、あんまり最初に小難しい音楽理論・楽典的な事を書物で学ぶところから初めてなくて、とりあえずノリでなんか適当に弾いてる中で「なんか今の感じかっこいいな」と思ったら、それを手クセになるまで繰り返し弾いたりなんかして。

で、あとで音楽理論と照らし合わせてみたら「なんとかスケール」ってやつになってたみたいな順番。
(順番はどうあれそこを照合するプロセスは大事かと思います)

今はなんでも答えが最初から手に入る時代なのですが(というか当時も説明書さえ読めば答えが最初から手に入る時代でしたけども)、たまには事前にあれこれ情報を仕入れたり下調べせずに、とにかく触ってみる精神で物事に取り組むのも乙なものかもしれない気がしています。

どうしても利害や責任が絡みに絡んでくる場合はそんな事も言ってられませんが、あの時のシンセと自分みたいに自己完結の時くらいは。

とあるPC機材で「え、これってそんな機能あるんだ知らなかった」ってことを最近偶然クリックミスから発見したタイミングがあって、そういえば昔はなんの下調べもせずにただただ闇雲に触りまくって、常にそんな感じでいろいろ発見してたなって事をふと思い返したのでこんな記事に至ります。

計画性がないとバッサリいかれたらそれまでですが、たまにはそんなノリを楽しむくらいの気立てがあってもいいなと思う今日この頃です。



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西村広文 HirofumiNishimura
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