「PostScriptプリンタードライバー」とは何か
WindowsやmacOSからPostScriptプリンターへ印刷を行うとき(アプリケーションのメニューから「印刷」を選んだとき)、その裏側ではプリンタードライバーが起動し、印刷に必要な設定を行います。
プリンタードライバーには、用紙の種類やサイズ、カラーモード(モノクロかカラーか)、印刷品質、両面/片面など、いろいろな選択項目があります。この項目のベースになっている情報は、「PPD(PostScript Printer Description)ファイル」に書き込まれています。プリンターによって異なる条件(印刷可能領域や対応用紙サイズ・種類、印刷解像度、スクリーニング)が記述されていて、プリンタードライバーをインストールするときに、PPDファイルも同時に選択されます。また、複数のプリンターを使っている場合は、プリンタードライバー上で正しいPPDファイルを選んでおく必要があります。
PPDファイルの選択が間違っていた場合、たとえば印刷可能領域外にあるオブジェクトが印刷されなかったりします。
プリンタードライバーで「印刷/プリント」ボタンをクリックすると、選択したプリントオプションの条件に合わせて、アプリケーションデータをPostScriptファイルに変換し、出力デバイスのRIPに送信します。
どのアプリケーションからの印刷もPostScriptプリンタードライバーを経由すればPostScriptファイルがRIPに送られます。Adobe Acrobatで開いたPDFファイルでも例外ではなく、PostScriptファイルに変換されてRIPに送信。CPSIでラスター処理されます。
PDFファイルをPostScriptファイルに変換せず、PDFファイルがもつ機能をフルに活かして印刷したい場合は、プリンタードライバーを使わずに直接APPE(Adobe PDF Print Engine)へ送信します。