父親がカブトムシ、クワガタを未だに好きな話
2人でテレビを見ていた時、テレビでクワガタが特集されていた。
普段は口数の少ない父親が、嬉々としてクワガタについて語り始めた。
「このクワガタは2万くらいするんだ」
私が小さい頃には家の廊下にデカいクワガタの幼虫が2リットルペットボトルみたいな培地で毎晩カサカサとうごめいていたので、父親がそれを好きなのは知っていた。
ふと、 まだ好きなんだ と思った。
本当は今でもスペースや時間、お金に余裕があったら飼いたいんだろうな、と言うような口ぶりだった。
『子どもの頃にハマったものはずっと好き』
自分にも心当たりがあった。
今年26歳にもなるのに私はデュエルマスターズというカードゲームが好きだ。
正直、自分でバカバカしいと思っている。
父親がどう思っているかは知らないが、俺もこうなるのかと考えたらなんか気持ち悪かった。
「今、テレビに映ったパーフェクトギャラクシーって黄色のカードあっただろ?」
「あれにはシークレットバージョンがあってな、絵柄が違うんだ。」
「しかも、そのシークレットバージョンは誤植があってな、本来『クリーチャー』なのに、その表記が『呪文』になってるんだ!」
きっっしょいなぁ
父親は大人だなと思った、
自意識みたいなのがないからだ。
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