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山田邦子さんのこと
その昔、当時人気絶頂だった山田邦子さんの番組を構成しておりまして。
件の番組は、ゴールデンタイムに公園やら運動場などのオープンセットに
邦子さんを毎回よんで生放送するという、今考えても頭のおかしい番組でした。
もう放送前から噂を聞きつけた住民がわんさか押し寄せるわけです。
老若善男善女、不良、ガキ共、赤ちゃんなどなどが数百人、公園が土煙でけぶるほど集まっちゃいまして。お祭り状態。
放送中にもどんどん増えて行く始末でした。
で、私も邦子さんの警備役として現場に駆り出されておりました。
番組が終わって、邦子さんを移動車まで護送するとなると
全速力で邦子さんを追ってくる観衆を振り切るしか手立てがない。
「邦ちゃあああん!」色紙をかざしながら、泡を吹きながら、中には邦子さんを追い抜いて走り去るランナーまでいたりして、皆さんこけつ転びつで必死に追ってくる。
そんな狂騒状態の中、追われる立場の邦子さんは
「みんな危ないから!気をつけて!」と
ずっと辺りを気遣いながら走っていらっしゃいました。
その頃は、やすきよさん、ツービートさん、紳助竜介さん、B&Bさんなど、辛口毒舌系の漫才師が大人気でしたが、
その中で邦子さんだけが、優しく人を傷つけない系のタレントさんでした。それが彼女を超人気タレントにしていた大きな要因だったと思います。
今、邦子さんのM1での採点が炎上しているようですが、
彼女は点数を低くつけたコンビにも「面白かった」とコメントしていました、点数が低かった理由は述べていません。
これは審査員皆さんに共通しているのですが
「面白かった」とまずは労うのが基本。
点数が低かった理由については
ほぼ「順番」「芸風の差異」「ベーシックな技術論」を
理由としてあげています。
視聴者さんに理解できない技術などは、言わないということです。
大吉さん、塙さんはややその領域に踏み込む事はありますが
度を越すことはありません。
よって、採点だけが演者に伝える評価となるのです。
演者さんは、何故点数が低かったかを真摯に分析して、今後に役立てればいいのだし
視聴者さんは、なんであの点数なんだ?!と怒ったり喜んだりしてくれればそれでいいのです。
邦子さんが、最後にウェストランドを選んだのは個人的には意外でしたが、時代のせいで辛口毒舌系の芸が廃れつつある今、
その灯火を消したくない、というお考えがあったのかもしれません。
あ、あとM1の採点ですけど、初手から90点台を出す、っていう風潮は
一回、リセットしたほうが良いと思うのです。