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【真サ行の定理】

【書けなかったこの2年間のこと⑥】

 佐野味噌で働き出した僕は、落ち過ぎた体重と頻繁に起こる低血糖ですぐに根を上げてしまう毎日だった。 

 事情を理解してもらい1日2時間から少しずつ体力をつけながら発酵に触れて働ける環境が有り難かった。

 横浜からの通勤往復3時間の電車内では、味噌醤油製造の勉強とaikoで体調不良を忘れるようにした。

 そんな毎日の中で僕は思った。

味噌、醤油、お酢、味醂、そして日本酒こそ日本人のアイデンティティ。

よく、お料理の味付け手順として
【さしすせそ(砂糖、塩、お酢、醤油、味噌)】の順番が語られる。

だがしかし!

僕に言わせればそれは
【せみすせそ】

一つとせ〜清酒(せ)でこく味♪
二つ味醂(み)でまろみ付け〜 
三つ酢(す)で味を締め
四つ醤油(せ)で味が立ち♪
五つ味噌(そ)で風味湧く〜
これぞ【せみすせそ】の発酵数え歌。

できれば『鰹節の(か)』が、最初に来ると良いのだが、そうなったら楽曲を提供されたaikoも唄いにくくなって可哀想だ。

江戸屋台の天麩羅は、台に置かれた壺の天つゆに串刺した天ぷらをくぐらせるファストフードだった。
そして鮨屋台の再現。お鮨も一貫ずつチョイス出来る今でいうミスドの代わりだったのかも知れない。
江戸三大屋台のひとつである蕎麦も江戸っこ必須のおやつだっただろう。(東京江戸博物館)

 この【発酵サ行】の定理を伝えゆく道こそ我が使命!僕はそんな確信を深めるのであった。(知らんけど)

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