【全文公開】「ヤンキー君と白杖ガール」を大学の教科書に指定しようかと思案中
タイトル画像:ヤンキー君と白杖ガール、検索で出た出版社のWebページ情報
以前、このコミックが学びの宝庫、というのを書きました。
下のリンク:学びがあるよ、という自分記事
今回、「学びがあるなら教科書にできる」と思い立ち、使い方を考えてみます。
現在情報系大学で発想法の講義をして、考えが浮かばない若者に直面中
色々やってるうちの「発想法」をテーマにした講義。
考える、という事は実は脳の筋トレみたいな側面があります。
癖にすると楽にできる
やらないとおとろえる
こんな点ですね、似ているのは。
しかし、若い学生さんたち。「考えましょう」と言っただけでは、「思いつきません」でストップしてしまう。訓練ができてませんね。
できない理由としてこれ!
今は、ワードを入れて虫眼鏡マークを押せば、あっという間に答えが、しかも割と正解らしきものが一番上に出てきてしまいます。いわゆるググる。
これは、「考える癖」がなくなる方法なので、危惧しつつ、その正しい利用法を記事にしています。
下のリンク:安易に検索機能を使うと怖いぞ、若者!という自分記事
検索サイトがない時代。
調べるエネルギ!はかなりのものでした。だから、当時の人は
・一度自分で仮説を立てる
というプロセスを入れて、やみくもに探さないで済むようにしたわけです。
ツールがあると、この仮説を立てるプロセスが不要になる。つまり、一度も頭を働かせず正解に近いものに辿り着いてしまう。
これでは考える癖が付きません。なので、考えられない人が量産される。
これを回避するには、自分の頭で一度答えを作ってみる事。これが「考える癖」を育てるぞ、という記事。
自分が実習でやらせたのは「自分ではない誰か」になりきってみること
既に行っている講義では、発想を伸ばす一つの手法として
他人の境遇を想像して課題を出してみる
という方法を伝えてます。自分の引き出しは小さい。ましてや学生です。だから、他の人を想像しろ!というわけです。
しかし!
やってみて、ではほぼできない。「誰」を想像するところで止まります。
そのためこちらから指定します。
条件は、
・自分とは違う
・しかも出会った事はある
・違いは明らかである
ということ。例えば外国人です。
他にも、ゲームを考えるとき、ゲームマニアではなく、ゲーム初心者を想像する、など。
今の世の中+役に立つ+想像してみることはやって欲しい=?
そのような「自分とは違う人」を想像してもらうのに、
・人
・場所
の二つはこちらから提示。
・人=車椅子を使う人
・場所=駅
これにより、違いは明らかになり、かつ想像しやすい。
もちろんこの実習でこれまで考えてもいなかった世界に興味を持って、多くの人が暮らしやすい社会を作る側に回ってもらうのも期待しています。
実際に考察を以下の順でやらせました。
①条件無しで「現在使ってる駅を思い出し、改善点を拾い出せ」
②車椅子を使う人になりきって、駅の改善点を出せ
明らかに①だと、具体性に欠ける指摘しか得られませんでした。②は指摘の範囲は狭くなりますが、それぞれの気付きはより具体的に。
来季はここに「ヤンキー君と白杖ガール」を持ってきたい、と思ってます。
下のリンク:ヤンキー君と白杖ガールの出版社サイト
長くなったので、具体的な使い方はまた続きの記事で書きます!
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