発想法的に映画産業を勝手に妄想。いきなり半額!
タイトル画像:映画館の内部の写真
映画館で映画を観る、という行為そのものが好きです。正月休みなんか、特に。
家では絶対味わえない巨大スクリーンと音響。
広いロビーでみんながワクワクしてるところ。
ポップコーン、コーヒーの香り。
時々人の出入りで漏れてくる低音。
などなど、全ての要素が魅力的です。
でも、それを「気軽に」楽しめるようにしてもいいのでは?ということも考えています。
いいことがあった時のイベント、ではなくて、もう少しカジュアルに。
そうすると、もう少しカジュアルな作品を観る機会も増え、映画そのもののバリエーションも増えないかなー、と考えました。
それを思った理由はキャメロン・ディアス作品
メリーに首ったけ、という映画との出会い。
キャメロン・ディアスという大物女優がヒロイン。
でも、とてつもなく軽く、とてつもなくくだらない、大人になりきれない大人たちの騒動を描いたコメディです。
もう何というか、見終わった時に口が開いたままになるほど、いい大人が金かけてこんな世界を作ってるんだ!と衝撃を受けまして。
実はこの映画を観た理由は仕事だったから。普段の自分の映画鑑賞の流れでは絶対観ない。
だからこその出会い。
自分でお金を払うのは主に特撮・特殊効果・CGバリバリのSFやファンタジー。
そこで、ある種の二面性を感じたのです。
つまり、
(1)ワクワク楽しみに観る
(2)フラッと立ち寄って観る
の(2)が生活に欲しいな、と。そこでの出会いで新たな楽しみか増えるかもしれないのです。
この二面性は料金的にどうなる?900円という「心理」
今の1800円に対し、フラッと観る料金は半額に設定してみます。
心理的に一回半額になっておけば、1800円の時よりもフランクに観てもらう分、ポップコーン購入者も増えるでしょう。
イメージとして「1000円でおつり」が見えれば、大人の「フラッと」対象になるんじゃないかと。
さらにこの行動をした人は、連続してこの行動を続けることも考えられます。生活のスタイルなので。
全体的な経済性
維持費などの面は一旦話を簡略化するため無視すると、
①半額にする
②観客増で2倍以上になる
となれば、ポップコーンやパンフレットやグッズも含めた全体のインカムは上がる、さらにそれすら値段を下げられる、ということになります。
暇だなー、喫茶店でダラダラするか、の代わりに映画館を選択してもらうようにする、というスタイルの提案と、行動への組み込みです。
今の映画産業全体を考えると、そう簡単にはいかないよなー、とは思いますので、乱暴な仮定ですが。
でも、思考実験的にはこういう世界線を作れたらどうなる?とやってみたくなりまして。
発想法的にはチェックリスト法
ある課題を解決する時、強制的にパラメータを指定して一旦仮説を立てる、という方法がこの表題の方法。
標準的にオズボーンのチェックリスト法で使われるパラメータはこの9個。
①転用してみる
②応用してみる
③変更してみる
④拡大してみる
⑤縮小してみる
⑥代用してみる
⑦置換してみる
⑧逆転してみる
⑨結合してみる
もちろん実際の利用で他のパラメータを使ってもいいですが、とにかく無理矢理でもここに自分のアイディアを産み出してみるみること、この行為が、頭の体操になります。
自分の自然な発想では出てこないアイディアを引っ張り出す方法。
映画の場合どうなる?
今回は
⑤縮小してみる
から料金を半額に縮小したらどうなる?という考察でした。
ならば他のパラメータも
⑤の半額化からさらに、周辺サービスへの拡大、それに伴う経済的な動きも見えます。この辺りは、フィッシュボーン法で整理できます。
ついでなので他のパラメータでも出してみましょう。
①転用してみる
→昼寝場所として使ってもらうプラン設定。音が小さい、作品も寝やすいもの。枕やブランケットの貸し出し(有料)、新たな椅子の開発。
②応用してみる
→半額で得した感のある部分で新たなサイドビジネスをロビーで。常設ブースでプロモーションの場を提供する。
③変更してみる
→スマホでリアルタイムの感想を出しながら観て良いルールに変更で、新たな情報拡散に。
④拡大してみる
→ロビーでの販売物の拡大、上映作品を過去物や映画館ディレクターによるスターウォーズ一気上映などの編成の自由度の拡大。
⑤縮小してみる
→今回の料金だけでなく、子供無料、泣いてもOKなどの心理的な普段の縮小。
⑥代用してみる
→既にやってますが、ライブの同時中継などをオリンピックやワールドカップにも使ってみる、など。
⑦置換してみる
→スクリーンを使わず、お笑いやイベントに置き換えてみる。
⑧逆転してみる
→行けばむしろお金が儲かるという逆転。例えばアンケート付き、CM型の内容、定期的なモニター参加義務などとセットを集客と属性の側面で活かす、など。
⑨結合してみる
→最後尾の席をフラットにして、様々なプロモーションの場にしてみる。Yogiboデー、リビングコタツデー、高級リクライニングソファーデー、などで、顧客にお試しの場を提供。鍋をつつきながら、などもOKにすれば、食品、お酒のプロモーションも。
んー、普通に楽しいことがどんどん出て来ますね。
2000円の作品があってもいい
もちろんフラッグシップ的な存在もあっていいでしょう。
さらにどれが高くていいのか?というのも簡単じゃありません。
人によりコメディを待ち望んで、ファンタジーにフラッと入りたい人もいるかもしれません。そこは、多分製作費や配給側の作戦。
見る側のスタンスもだいぶ違うのです。
でも、映画館という器は同じ。
料金だけ変えれば良い、という単純なものではありません。
でも自分はそうやって映画と付き合いたい
「これがいよいよ来るぞ!観るぞ!」じゃなく、「今日暇だなー、お、なんか面白そう!」という観劇スタイルを定着させるのは、双方にとっていいぞ!と考えた訳です。
強制的な業務で観る、という体験がなければ、この考えも出てこなかった。
つまり、出会いの場をユーザーに任せるのではなく、仕掛け側がやっても良いわけです。
さて、今からフラッと行ってみよう。
半額にする
コタツ席作る
変なプログラムやる
でも、「見知らぬ他人がいる空間」のあるべき姿はしっかり守る、守らせる。