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ニシイケバレイ通信 Vol.7


ニシイケバレイ ミーツ パルクール 

TBSの年末の恒例番組、「SASUKE」。知っている人は多いと思う。この番組、個人的に大好きで欠かさず観ているが、選手の中でも圧倒的にしなやかに無駄なく動き、すごいマッチョでもないのに、ステージを難なくクリアしていく。そんな選手がいてなんでも「パルクール」をやっている佐藤惇さんという方らしい。 娘が生まれ、親としては特に幼少時の経験として「動く」ってことが楽しく大好きで「わんぱくでもいい、たくましく育ってほしい」という感じに成長してもらいたいという思いがあり、1歳になるかならないかくらいからひたすら「SASUKE」を見せていて、かつしなやかな猿のような動きを身に着けてもらいたいという思いから、佐藤惇さん始めパルクールの選手の動きばかりを結構繰り返し見せていた。その甲斐あってか、さる年生まれの自覚からか、よく動ける子になりました。 その娘が4歳の時、2020年にニシイケバレイは開業しましたが、町や公園に私らが子供の頃に比べて、そこらを使い倒して、走り回って、登れるところは登って、飛べるところは飛んでというような光景があまり見られない、親はちょっとしたことを子供がやろうとすると「危ない」といっていさめる。いやいや、子供はそういうやんちゃやチャレンジを遊びの中でガンガンやっていろんなことを学ぶのだろうと思い、そういう子供がまちにもっと増えるようなことを後押しするようなことをニシイケバレイでできないかなと考え、そこで「そうだ、パルクールを取り入れたらどうだろう!」とひらめき、ニシイケバレイのエリアマネージャーのヒデさんに相談したところ、彼が動いてくれて「なんとすごい人とつながりました!」とやや興奮気味に発したその人の名は「佐藤惇さん」だったのです! 
早速会うこととなり、構想を話してみると僕らの想いと佐藤さんの想いがまさに一致、共感し、「ぜひやりましょう!」ということになり、今のニシイケバレイでのパルクール教室につながったのでした。本当にありがたいご縁! 
ちなみに私もたまーに教室やパルクールイベントに出ています。年齢が年齢なのでケガしない程度に。でも今年はもうちょいがんばっちゃおうかな!

(深野※ニシイケバレイオーナー)

まんなかからの風景

 XTR(エクストレイン)の受付はニシイケバレイのまんなか。ここにいると色んな人に出会える。パルクール教室の参加者、Chanomaに来た映えてる人たち、住民の皆さん、別わくやAtticに向かう人、迷い込んできた人。観ているととても面白い。私のお気に入りは、パルクール教室を終えた人たちの少しテンション上がってる感じと一緒に駅に向かって帰る後ろ姿。マップと睨めっこしながらChanomaに来た人たちの、ディズニーで待ち列を見つけた時の「何分待ち?」みたいな期待と迷いの混ざり合い。そんなこんなでとにかく色んな人が集まるので、退屈しない。もうひとつ退屈しないことで言うと、季節の移り変わりが身近に感じられること。陽の光の入り方、Chanomaの周りにある植物の種類や色合い、人々の装いなど。色んな視点で季節の変化を見つけることができる。最近で言うと、受付スペースが寒すぎたり(陽が入らなくなるので太陽の有難み感じます)、柚子がなり始めてきたり。 携帯の中では見つけられない生の世界がそこにはあって、時の流れと人の流れが心地いい。ただ、"ここ"に居られる。皆さんにも色んなニシイケバレイの表情を見て頂きたいです。

鈴奈※X TRAIN TOKYO受付)

佐藤惇がパルクールを指導する理由 

パルクールは一見ド派手なパフォーマンスとして認知されがちですが、本来は体を鍛える為の運動。移動能力の追求が主となるパルクールでは"究極"の移動ばかりがメディアで取り上げられ、実際の姿からそのイメージは乖離するばかり。ただ憧れはスポーツ実践に必要で、そういった意味では人々を魅了するパルクールの超人的な動きは認知の役にも立っている。自分がパルクールに魅了されたのも超人的な動きを見たのがきっかけ。しかし今ほどアクロバットメインの時代ではなく、ジャッキー・チェン的ニュアンスが強い動作であった。その生身の動作に感銘を受けたのはやはり子どもの外遊びの記憶があったからだと今は感じる。面白いことにパルクールの起源はパリ郊外の子どもたちの外遊びにある。純粋な好奇心で体を動かし、さらには創造性豊かにジャンプや壁登りで自らを高めて行く。遊びの原点がパルクールには内包されており、今子ども達に足りていない運動能力の再獲得に効果があると、私の指導経験から強く感じます。昭和の外遊びの復興・・・子どもの生きる力を取り戻す、それが今のイメージを払拭しながらパルクールを日本で普及させていきたい自分にとって一番の理由です。
(佐藤惇※X TRAIN TOKYOヘッドコーチ・日本パルクール協会会長)


インタビュー

佐藤さん

今回は日本パルクール協会会長、ニシイケバレイのパルクール教室のヘッドコーチをされている佐藤惇さん。恒例の「佐藤さんってどんな人?」は、「プロフェッショナル」「孤高」「将棋の藤 井聡太八冠似」「レーズンバターサンド好き」「アートが好き」そんなパリから帰ってきたばかり の佐藤さんにインタビューしてきました!
ー今回のパリは原点を見直す旅とお聞きしましたが。 「パルクール本来の形を感じに行ってきました。危険に見えるけど、その裏には思想があり、心 身の自由がある。その息遣いを感じてきました」
ー『PLAY CITY』が佐藤さんのパルクールのテーマですよね? 「時代とともに利便性が高まり、乗り物によって移動できるようになったけれど、今失われてい る自由度や本来の人の在り方を街の中、外で遊ぶことで復権させたいんです」
ーニシイケバレイやご自身の母校でも子供たちにご指導されていますが何を伝えたいですか? 「自分で自由に生きる道を決められると伝えたい。いろいろな個性を認め合い、アイデンティ ティを確立して、自ら発信できる、もの言える人間になってほしい。今ある価値観を変えるレジス タンスにしたいのですよ」
ーご自身を一言で表すとしたら? 「オトナコドモ。子供の心を持ったまま大人になった人をそう言っていて。10歳の好奇心を持ち 続けていたい」
ーインタビュー後、『いつも何、食べてるのですか?』と聞いたら、季節ごとに同じものばかり 食べていて、夏はゴーヤチャンプル、冬はキムチ鍋とのこと。佐藤さんのことを「一本気なパン ク」って言った方もいたのですが、反骨精神とキムチ鍋。なんか相性良さげかも。それから佐藤 さんは靴ではなく、夏も冬も足袋。捻挫しませんよ、だそうです。

mai※インタビュアー)

まるいもんの日常



ニシイケバレイ通信 Vol.7 まとめ


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