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癒しのヌワラエリヤ旅 -ヘリタンス ティーファクトリー編-

ナヌオヤ駅からトゥクトゥクに乗って、約50分ほどでヘリタンス ティーファクトリーに到着した。ここは元々紅茶工場だった所をホテルに改装した場所で、一面を茶畑に囲まれたホテルとして有名な場所だ。

ホテルの内装
客室からもちゃんと茶畑が見える
到着し、友人たちとバーで早速ティーをいただく。これで3杯以上は飲んだ。
ハイティーもある。ちなみにこれで2人分。

ホテルがある地域的にタミル人の方が多いからシンハラ語は通じないだろうと思っていたが、普通に通じたし、会話も出来た。前日にビビってホテル英会話のYoutube動画を見ていただけに、シンハラ語も出来るんだと、私は驚いていたら、一緒にいた人に「そりゃタミルの人は生きていくために必要だからね」と言われた。
生きていくため…か…と何とも言えない気持ちになりつつ、6月に見た「翻訳できないわたしの言葉」を思い出す。生きていくためとは言え、自分の母語を使えない辛さは、きっと私の想像を超えるものなんだと思う。しかし、現状としてシンハラ語しか話せない自分に申し訳ない気持ちになる。

ホテルの外観
真正面はもちろん茶畑!!!
山の上にホテルがあるので、民家などもよく見える。タミルの人たちのお家は皆カラフルだ。
敷地内にあるガーデンにいたうさぎ
ガーデンにはバラもある
紅バラ
やっぱり野菜畑もキレイ
バレーボールも出来る。
ホテル内部の地下にはスパやホテルの歴史が分かる資料が飾ってある
地下一階からの浮き抜けの景色
肌寒いと思ったら21度。そりゃ寒いわ。
夕方の景色
もう何でも綺麗だわ
夕食はブッフェ式。マトンスープがめちゃくちゃ美味しかった。
お昼ご飯を食べそこねたこともあり、モリモリ食べてしまう。一緒にいた友人曰く、永遠に食べていたらしい。
翌朝、朝6時前のホテルロビー。太陽光が一筋入っている感じがキレイ。
朝日を浴びながら、周囲をお散歩
太陽に照らされる茶葉達は、もう何とも美しいこと
空気もひんやり冷たく、秋の季節を思い出す
朝日と茶畑ってなんでこんなに綺麗なんだろうか
しかし、生産者でもない人間がガッツリ茶畑の中に入るのって日本では中々出来ないだろうなぁ
時より風が吹いて、茶葉が揺れる。それだけでも1つ歌が詠めそう。
一面茶畑の中を散歩してたら、やっぱり田舎は良いよなーって思う。焚き火したいわ。
V字になってる茶畑。この中で茶摘みをするって相当足腰強いんだろうなぁ。
周辺の民家で飼われているニワトリ
本当に山の上にホテルがある
5億年ぶりのクロワッサンとベーコンはめちゃくちゃ美味しかった。アボカドのフレッシュジュースは自家製で、シロップを加えずにそのまま飲んだら、本当にアボカドだけの味だった。凄すぎる。
朝食も、おかわりをする。クロワッサンとデザートのデニッシュが美味。

昨日から今日にかけて、あまりにも素敵過ぎる体験ばかりで目がキラキラしてしまう。友人にも「今日は目がキラキラしてるね」と言われた。それに対して私は「今日キラキラしないでいつするんですか、こんなカオスな国で」と言ってしまう。

ホテルの至るところで環境に対しての配慮を感じ取ることができる。例えば、洗面所の蛇口には「1分間で5リットルの水が出る」って書いてあったり
トイレは1回流せば4.5リットル
シャワーは1分間で9リットル
そして、客室に置いてある水はペットボトルではなく、グラスのボトル。5つ星ホテルなだけあって、チェックイン後に部屋に届けてくれるシステムで、ちゃんと封部分にはシールが貼ってある。
朝ごはんの後は、茶摘みとティーテイスティングの体験をしに、敷地内のティーファクトリーへ。
係の人にサリーを着せてもらって、籠を背負って、いざ茶摘みへ。
薄緑の若い葉っぱを取るそう。
これがブラックティーの葉っぱ
茶摘みの後は、ティーファクトリー内の機械について説明してくれた。説明してくれたおばさんはタミルの人で、このホテルには勤続20年以上。家は徒歩8分ぐらいの所にあるらしい。基本的には全部英語で説明して、私がちょっと分からない顔をすると、シンハラ語で説明してくれた。
英語の方が説明しやすいのかもしれないし、極力シンハラ語は話したくないのかもしれない。やっぱり言語の問題ってセンシティブだし難しいよなぁ…。でも、私も出来る出来ないは別として、「通じて当たり前」って思い込み過ぎないように気を付けようと思った。
ペコーとかBOPに分けられる最終工程の機械
その後はティーテイスティングの体験へ
左からBOPF、BOP、ペコー、グリーンティーの4つをテイスティングした。テイスティングする時は飲まずに、口に含んだ後、別の容器に吐き出すみたいだ。確かに、そうでもしないと大量のテイスティングは出来ないよね。
茶摘みとテイスティングの体験が終わったら、チェックアウトの時間までしばし外の景色を楽しむ。
やっぱり畝がキレイだよなぁ
野菜畑も美しい
今、見ている景色が壮大過ぎて、夜にはコロンボに戻っていることが信じられなかった。あとは単純にホテル内だけでも見る部分が多くて1泊では足りないと思った。最低でも2泊は必要。
ホテルをチェックアウトして、ヌワラエリヤのバスステーションまで向かっている時は、帰らなきゃいけない現実が辛すぎて、叫んでいた。またゆっくり来たいな、ヌワラエリヤ。

今回は弾丸ヌワラエリヤ旅で完全に観光客として茶摘み体験をしたり、実際に茶畑を見て感動したり、そこで働いている人たちの姿を見ることが出来た。

日本でも同じように山奥の田舎にポツンとある観光客向けの高級ホテルはあると思う。私は今まで、そういうものが正直好きではなかった。実際に田舎で生活して、農作業を経験していた身だったからこそ、日常生活として存在しているものを単純な背景やイベントとして消費されたくない気持ちが大きかったからだ。
しかし、私は今、スリランカで消費者として高級ホテルに泊まって、現地の人が茶摘みをしている姿を見たり、茶畑の写真をいっぱい撮った。ふと、私は昔の私が嫌だったことをしているな、と思った。しかし、現実問題としてこういう形でしか実際に関われないのも事実だった。いわゆる田舎的なクローズドな場所において、好きでフラッと訪れて、フラっと帰ることは難しいし、そもそも現地に足を運ぶことすら難しいことだってある。それを思うと「機会」としてそういう場所があるって事は良いことなのかもしれない。その上、地元の人たちに対して、ホテルという場所があることで雇用の創出が出来ているのであれば、それはそれで良いのだと思う。

ふと思い立って、友人達を誘いヘリタンスティーファクトリーに宿泊した訳だが、こんなにも色んなことを考えて、リフレッシュ出来るなんて考えてもなかった。

思えば、地元の紅茶屋さんで、初めてセイロンティーを飲んで、その美味しさにビックリして、紅茶を好きになったのが10年ほど前の話。そこから、会話の中で「スリランカに行って、茶畑を見てみたいね」と知人と話をすることもあった。しかし、まさか自分が本当にスリランカに行って、ヌワラエリヤで茶畑の中を歩いたり、茶摘み体験をするとは思ってもいなかった。

あの頃の自分から見たら、今の自分は想像できないぐらい(物理的に)遠くに行ったけど、今も昔も正直何してるのかも分からない感じが自分らしい。しかし、人生って何がどう繋がるのか分からないもんだ。

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にしはる
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