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食品の裏側2 より

食の本当の豊かさとは?


著者の安部司先生が警鐘を鳴らす書籍です。

忖度をせず、真摯に綴ったであろうと思われます。


重要と思われる部分を引用させて頂きました。

あなたと私の健康のために・・・

この先も随時更新を行う予定です。


本来、きちんと商品のメリットとデメリットの両方を誠実に言うことが本当のサービスではないでしょうか。


品質はどうでもいい。見た目と利便性、作業効率ばかり追求するから、添加物や農薬を大量に使って、地球の反対側から持ってくるという、ねじれた構造が生まれてしまう。


本当においしくて安全な野菜や食べ物は国内でいくらでも作られている。消費者の意識がかわらぬ限り、日本はいつまでも農薬天国、添加物天国が続くでしょう。(p196)


遺伝子組み換え技術について

EUは遺伝子組み換え農作物に慎重です。その理由は、

①未知の部分が多い

②食料の独占化が起こる

③生態系の崩壊(似た植物が組み換え技術による殺虫性を持つ可能性がある)などです。


私たちがスーパーで手に取る豆腐や納豆、コーン缶のほとんどに「遺伝子組み換えでない」 という表示があります。

これで「遺伝子組み換え食品は自分の食生活にはあまり関係ない」と思い込んだら大間違いです。
実は遺伝子組み換え食品は意外なところで私たちの食生活に深く入り込んでいます。


今、生産されている遺伝子組み換え農産物には大豆、なたね、とうもろこし、綿など288 品種があります(2014年2月現在)。

たとえばとうもろこしはそのまま食するより、 油、デンプン(コーンスターチ)として使われる方がはるかに多いのです。特にデンプンは加工され、シロップ加工食品、添加物の原料として利用されています。そこで使われているのは多くが遺伝子組み換えのとうもろこしです。


同じように大豆も大豆そのもの、あるいは豆腐・納豆を含む大豆加工食品として食べられるより、油や、本文で述べた「大豆タンパク」の 原料として使われることの方が多いのです。


サラダ油の原料となるなたね、大豆は「不分別」となっています。これらは米国からの輸入が圧倒的に多いのですが、原料段階で混ざって分別できないという理由からです。


うまみ調味料の項目で述べたように、添加物も遺伝子組み換え技術でつくられるものがあり、 2グループあります。一つは遺伝子組み換え技 術に該当する添加物と、該当しないとされる添加物です。(p253~255)




【日本人は意外とトランス脂肪酸を多く摂っている】

油は量の問題だけでなく、「質」にも気をつける必要があります。


マーガリン類、ファストフード、プライ麺に使われる油はトランス脂肪酸が含まれています。


「トランス 脂肪酸」は心臓病や動脈硬化を招く「体に悪い油」です。


欧米ではトランス脂肪酸については表示義務がありますが、日本にはありません。

その理由は「欧米に比べてトランス脂肪酸の摂取が少ないと思われる」というものです。

しかし東京大学など8大学のグループの調査によると、WHO(世界保健機関)、FAO (国連食糧農業機関)が奨めるトランス脂肪酸の目安を超えて摂取している人は、30~40代の女性で30%を超えていました(平成10年3月23日 朝日新聞)。

その原因と考えられるのはお菓子です。 市販のお菓子やケーキにはマーガリン、ショートニングが多く使われているからです。
(p133)




マヨネーズもどき


JASでは、マヨネーズについて規定があります。 植物油、卵黄または全卵、醸造酢ま たはかんきつ類の果汁の3つを必ず使うこと。油の割合も65%以上と決められています。マヨネーズには、化学調味料と香辛料抽出物の添加物以外は使用できません。


半固体状ドレッシングにもJAS規定があり、こちらは卵を使用しなくてもいいし、油の割合は10%でもいいのです。半固体状ドレッシングは乳化剤やマヨネーズ風の口当たりや色、酸味料、香料などの添加物を使うことができます。つまり、いろいろな添加物によって限りなくマヨネーズに近づけた「マヨネーズもどき」です。

コンビニエンスストアのごぼうサラダ、ポテトサラダ、マカロニサラダ、外食のタルタルソース、サラダ、たこ焼き、お好み焼き、ハンバーグ、それらのマヨネーズがおいしくないと思ったら表示を見てください。多くは「半固体状ドレッシング」と書いてあるはずです。

ただし、外食やテイクアウトのものには表示されませんから、何が使われているか、私たちにはわかりません。

(p52~53)

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