短編小説【記憶】反響
最近、【記憶】を知り合いに読ませては、感想をカツアゲする日々を送っている。
その感想の中でも一番多いのが、
「続編はないの?」
である。
えっ?まじ?
私にとって記憶はこれ以上ないラストを迎えており、「恋を覚える」という一言に、我ながら天才だなと、ぐんぐんに鼻を伸ばしていた。しかし、大半の人に、これ続編ないの?とか、続編も読ませてねとか言われている。
続編を期待されるということは、この話の先を期待されているということなので、嬉しい。ただ、あまりにも言われすぎている。予想以上だ。
「恋を覚える」はオチとして弱いのだろうか。いや、弱くない。むしろ強い、最強だ。そう言い聞かせることで、ぼろぼろにへし折れた鼻を癒す日々も過ごしている今日この頃である。
そんな中でも、私が特にくらったコメントをここに残す。せめて、笑ってほしい。
「カメちゃん!実はこれあんま考えてないでしょ!!!
私は分かっちゃったよ^^」
この一言はかなりくらった。これ書くのに一か月掛かってんだよな~と思いながら。「まあな」と強がりを言ったのはここだけの話である。
勘違いしてほしくないが、コメントをもらえるのは常に嬉しい。それが反対意見だろうと、賛成意見だろうと、どちらにしろ読んでくれている。まず、読んでくれるだけでもうれしいのだ。
そのため、コメントをくれないで、ただ読んでくれている人にも私は感謝を伝えたい。
正直なことを言うと、調子に乗って続編を書いてしまいそうである。健二に似た性格の新入社員が入ってくる話とかどうだろうか。【記憶】は今までは簡単に手が届きそうなものが、気づいたら手が届かないものになっているという虚しさが、共感を集めている。そこで、同じような球が手に入りそうになった時にどんな反応をするのか みたいなのとかどうだろう。
「沙織先輩、顔色悪いですけど、どうかしたんですか?」
心配そうに新人の直哉が声をかけてくれる。
職場にも影響を出してしまう自分にあきれながら、沙織はできる限りの作り笑いで、大丈夫と返事を返した。
しかし、直哉は自分の席に戻らず、今日の夜ご飯いきましょうと誘ってくる。
その相手の体調を度外視したまっすぐさに健二が重なる。人の心配してる暇あるなら仕事しろと、なんとか直哉を席に返して、仕事に戻る。
みたいな、なんか違和感がすごいからやっぱり書かないや。
カメ