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人生の転機

全日本インカレが終わり、次の目標は『全日本団体選手権に出場する』というのが目標でした。
全日本団体選手権とは、補欠含め各チーム8名選出され、各種目スペシャリストの3名が出場し戦うチーム戦です。3人演技をして3人の得点がチームの点数になるため、1人の失敗も許されません。
僕は、その大会の8名に選ばれるため頑張りました。

しかし、練習していく内に種目を絞っての練習に限界を感じました。僕は今までオールラウンダーとしてやってきたので、少ない種目では太刀打ちできませんでした。
ダメな時はすぐにシフトチェンジ。
こういう切り替えは早いと思います。
2016年は、全日本団体選手権と同時に全日本個人総合トライアルというのも開催される予定でした。

次は個人総合トライアルを狙います。

全日本個人総合トライアルとは、春先にある全日本個人総合選手権の出場切符を争う戦いになります。
出場するには、全日本インカレでの上位成績が必要でした。(上位から数名)

ここで一旦整理しましょう。
全日本インカレ成績上位者

全日本個人総合トライアル

全日本個人総合選手権

という感じです。ちなみに、もっと上位にいる選手は、トライアルはなしで全日本個人総合選手権への出場が決まります。

そして、僕はギリギリ全日本インカレの成績では出場ができませんでした。
ですので、各強豪大学に与えられる大学推薦枠の獲得を目指しました。それは完全に部内での戦いです。
そして、それを争っていたのは今年ナショナルに入った後輩でした。
後輩には負けまいと毎日必死に通し込みをして、監督へアピールしました。

そして、全日本団体選手権出場メンバー発表と同時に大学推薦枠の発表がありました。その結果、、、

大学推薦枠は後輩の手に渡りました。

また負けた、、、
そう思った矢先。
何と僕にはインカレの上位者の枠が回ってきていたのです。
全日本インカレで成績上位だった4年生が数名引退して、僕に枠が回ってきていたのです。
とにかく一安心でした。
出場が決まってからは、僕の快進撃が始まります。練習の調子最高潮。苦戦していた『ドリックス』も難なく立てます。
その期間に出た国体でも、『ドリックス』はバチバチに決めて14.7(5.6/9.1)。

来年のU-21に入って日本代表を背負うために必死でした。

その頃から何かが変わっていました。
周りに流されず、自分のやり方を貫き通す。
それを意識しようと心がけていました。
意識していただけなので、まだまだできてなかったですが、、、

そして、遂に迎えた全日本個人総合トライアル。

僕の開始種目はまさかの鞍馬。大学になってからまともに通ったことがありません(笑)
そして、トップバッター。僕は神に試されていると思いました。
「やったるわ。見とけよ。」本当に覚醒していました。

そして体操人生最高潮の調子で迎えた大会。武者震いとはこういうことを言うのでしょう。

周りの声や音が鮮明に聞こえます。
入場の曲も覚えています。
鞍馬の位置が1番遠かったため、入場は僕が1番前を歩きます。

全員ついてこい。ほんとうにそんな感情でした。

そして、始まります。会場は東京都・代々木体育館。そして、器具はポディウムの上に乗っている本格的な会場で僕の戦いは始まりました。

この戦いが、良くも悪くも僕の人生の転機となるのです。

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