🇹🇭"ニホン"を感じるタイのバンセンフィッシュマーケット（不惑と知命のあいま Vol.6）

2024年11月25日 17:00

\ 2024年11月25日号 /
（毎週月曜発行）

❶ 今週の１枚

｜一週間で一番印象に残ったことを写真を添えて｜

今週は久々にタイへ。
日本も冬に向かっていよいよ寒さが本格化したかというような明け方に出発し、LCCに乗ってドンムアン空港に降り立った。
コロナの影響でスワンナプーム空港に集中していた国際便も少しずつ便が増え、集約されていたLCC便もドンムアン空港へ徐々に戻り始めたようだ。

これから乾季に入ってくる時期なので、最も暑い時期に比べると若干涼しい（といっても30度はあるが）。
ガンガンに効いたエアコンの車内で凍えながらの移動が始まった。

前回が2月に弾丸の日帰りバンコクだったので、泊まりのバンコクは約1年半ぶり。
1年半前には建設中だったモールが完成しており、それでもなお行く先々で建設中の大型モールを発見する。
暑い国は外で過ごすのが大変なのでモールで過ごすのはとても助かる。
しかもタイの乾季はPM2.5がかなり発生するため、子連れのご家族は外で遊ぶことができない。
また、バンコクのモールはそれぞれにコンセプトがあってユニークで面白い。
でも、こんなにモールが点在しているのにモールって潰れないのだろうか、と思うくらいの間隔でモールがある。

それと同じく、潰れないのかと心配になるレベルでおしゃれなカフェも多くある。
特にバンコクの中心部には、スペシャリティーコーヒーを出し、雰囲気の良いカフェが多いので、暑さを逃れるためタイ産の美味しいコーヒーを飲んで小休憩。
利用する側にとっては毎回違った雰囲気のカフェに思いがけず入れるので、とても嬉しい。

バンコク市内からおよそ1時間半、南のシラチャへ向かう途中のバンセンという街に、日本をコンセプトにしたBang Saen Fish Marketがある。
ここには、たこ焼きやたい焼き、北海道ソフトクリームなどの日本でお馴染みの食べ物や、自動販売機、地下鉄、神社の鳥居、浅草のうんちビルなど様々なオブジェも置いてあり、まさにタイにいながら日本を感じる場所だ。
その再現性はというと、微妙におかしな日本語やオブジェの組み合わせがあり、日本人から見ると少し違和感があって面白い。
屋台等の店舗がざっと50店舗近くはあり、フィッシュマーケット内には魚介類が売られており、その場で焼いて食べることができる。

タイではこういった日本をコンセプトにした施設がいくつかあり、特にコロナ禍で日本に行けなくなった時期からは、日本ロスで日本に纏わる色々なものが人気になった。

例えば、日本から来る出張者をターゲットにした日本式のサービスや畳などがあるホテルが、コロナ禍で渡航が出来なくなったため稼働率が激減してしまい経営危機にあっていたが、ひと足早くタイ国内での外出規制が緩和されると、日本に行きたいタイ人だけでホテルが予約殺到になった。

バンコク市内では、街中にモールにと寿司屋を良く見かける。
日本人にはお馴染みの回転寿司のスシローは、市内に何店舗も展開している。
開店当初は、6時間待ちをするほど人気で、昼食のための予約が夕食になるなんてことも。
方や「おまかせ」で注文するカウンターの高級寿司も流行っている。
客単価数万円もする寿司を平気で食べに来れるタイ人の中間層〜富裕層がいるのだから、もはや日本人と変わらないかそれ以上だ。

バンコク在住日本人は世界都市別で３位、バンコクの日本人学校は世界１位の在籍数で、１学年で約300人在籍している。
当然日系企業も多く、日本人がオーナーのタイ企業も含めれば数万社ととても多い。
タイ人にとっては英語よりも日本語が出来る方が給与が高いため日本語を学ぶニーズが高い。

などなど、ここに挙げているのは一例で、とにかく日本文化への強い思いを様々な場面で感じる。

なので、バンセンで見たかなり再現性は高いが、日本人にとっては違和感も感じるタイにある「ニホン」も、日本への強い思いがあってのものと思うと、クスッと笑いながらもとても嬉しい思いになる。

❷ 40代の抗い方

｜健康や仕事など歳を重ねるほどその歳に抗いたくなる行動について｜

＊バンコクのCBD市場について

バンコク市内には、大麻ショップも潰れないかと思うレベルで多く存在している。（しかも客のいない結構ヒマそうなショップばかり）

昨今、アメリカの大麻解禁など、世界各国で大麻の持つ健康的な側面に注目が集まり、タイでは合法的に娯楽大麻の使用も2022年より許可している。
そのため多くの事業者が大麻関連のショップを経営し始めている。
ただ、娯楽大麻の解禁後に大麻摂取による犯罪が著しく増加したこともあり、今年に入って娯楽大麻の禁止の方向性も発表されている。

日本でも、嗜好品の大麻利用についてはまだまだ厳しく取り締まりがあるが、ようやく医療用大麻の利用が可能になり、医療用大麻の持つポテンシャルに賭けた事業者の動きが少しずつ活発になる兆しがある。

あまりにもバンコク市内では多くのショップが立ち並ぶため、ひとまず滞在先から近場で、Phrom Phong駅とAsok駅の間にある医療用大麻のCBDの名前を使った「mrs. cbd」に行ってみた。

CBD製品だけが置いてあると思いきや、THC含有製品もいくつもあったが、店員さんにオススメを尋ねて商品を紹介してもらった。

睡眠に効く一番のオススメを聞いたところ、THCも入っているCBDオイル。
THC FreeのCBDオイルも置いてあったが、効果はTHCが入っている方が高いとのことだった。

オイルとは別のプロダクトでユニークだったのは、CBDグミと、CBDアロマスティック。
グミは大麻グミと言われて日本でも一時期ニュースになっていたが、これはTHC Freeを謳うグミなので問題はなさそう。
苦味が少しあるがブルーベリー味で食べやすくなっているグミ。
スティックのほうは蓋を外して香りを嗅ぐことでリラックス効果が得られるとのこと。
両方ともキャッチーなので、お土産程度には良さそうな商品。

大麻製品には質の良し悪しがあるようなので、使いながら体感に合うかどうかで判断する必要もあると思う。
情報を得て良い評判のものに厳選しながら試していき、改めてCBDについては睡眠の質を上げるためにも、質の高いCBDを摂取して効果を感じていきたいと思った。

❸ 日の目を少しでも

｜過去にボツになった作品にスポットライトを当ててみる｜

＊麻婆カリー・ビーフカリー（2024年）

大阪の北新地にある高級飲食店から、お店のブランドを打ち出したプロダクトを開発する案が上がり、そのパッケージデザインの依頼を受けた。

先方の競合や参考にしていたパッケージはどれも黒をベースにした背景に赤い文字や唐辛子のキャラクターを配したようなものばかり。
なので差別化を図るために、高級風でシンプルなデザインを提案してみた。

最初の感触は良かったのだが、周りの意見も取り入れてか段々とシンプルではなくもっと目立つものにしたいということで、飾り罫やイラストなど色々な要素を追加していき、どんどん派手目なパッケージに変わっていった。

それでもカレー感とフレーバー展開を想定してデザインを進めていったが、最終的には企画自体が頓挫することに。

大阪の人間は派手なのが良い。
大阪の人間はケチ。
という言葉を何度も聞いた案件。

大阪の人に失礼じゃないかな。

◾️著書

◾️不惑日記

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