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[ー閉ざされた世界ー]第18話

[副将:黒川VS東&ヒロキ](後編)
(登場人物)
黒川丈太郎
東俊明
川原ヒロキ
迷い込んだ人(A、B)
権藤仁

黒川「能力…発動……(持っているナイフの先から細い針が生える)さらに、防御を上げよう。(地面に手をやり力を入れる)地獄針!(地面に何か付与させた)」
東「《地面に何かしたな……要注意だな。》(東も持っている小刀に)強化付与…後、(身体に力を入れ)足だけ獣化。(見た目では分からない獣化をする。)」
黒川「あら?見た目は変わんねぇな……相変わらず」
東「へ!(シュルシュルと黒川に近づく)先攻!」
黒川「(後ろに軽く下がる)喰らうかよ。逆に喰らっとけ…地獄針
‼︎

黒川の下から無数の針が生えだす。
その針を、蛇のように避けながら距離とった。

東「あっぶな!……ハリネズミってこんな感じだったか?」
黒川「普通に強化済みだ…それと、接近戦なら(付与した小型ナイフを構える)これだ!(突撃してくる)」
東「くぅ〜(小刀で迎撃態勢をとる)今度は俺から〜兜の矛!(一直線に小刀を向け突撃する。)」
黒川「《単調な攻撃は油断しない…》」

東は、黒川の攻撃の射線から消える。
黒川が、スタッと止まり次の動きを見せる。

黒川「おら!足元気をつけろ!(地面を触ると、針が無数に出現する。)追撃…地獄針!」
東「おっと〜ぉ(上に飛び回避する。)ナイフが届かねぇな〜くそ!……じゃあ…(小刀に力を込め、軽く構える。)光速の角…」
黒川「け!……ならよ、これはどうだ…(地面と身体に力を込める)大衆針行進!(黒川が、大量の針が東に突撃する。)」
東「(その場に立ち止まる)多すぎだな……(腕に力を入れ)とぐろの防御壁」

ドスン!ザクザクザクっと東に襲う。
少し落ち着き黒川が見る。

黒川「さすがに終わりだな。さて、お前のレベルはどれぐらいかな〜(近づく)ん⁈とぐろを巻いた蛇の…抜け殻だけ……奴はどこだ⁈」

黒川の足元が、ガスっと穴が開き東が現る。黒川は、一歩下がろうと後ろに引いた。

東「逃がすか〜〜(小刀を黒川に向ける)うりゃあ!(小刀を振るう)」
黒川「甘い
‼︎舐めんな!(掠るが避ける)ふぅ〜(掠った箇所を摩りながら)こんな傷…すぐに再生する。(傷がくっつきだす。)」
東「再生するか…お前のもう一つの能力は…ヒトデか……それにしては早くね〜?」
黒川「能力は、強化済だ…お前のぬるい攻撃は効かねぇな。」
東「(小刀を持つ手に力を込める)それじゃあ、再生が追いつかないぐらい深めに(小刀を向ける)喰らわしたるよ。」
黒川「やってみろ。」

両者が牽制しながら睨み合う。
2人が睨み合ってるなか、ヒロキがビルの中で迷い込んでいた人達を見つける。

ヒロキ「大丈夫ですか?」
A「え⁈誰ですか?」
B「人がいた」
ヒロキ「(周りを見渡し、向き直す)ここの中は危ないです私と一緒に外に出ましょう。」
B「…は、はい」
A「大丈夫何ですか?」
ヒロキ「《2人共困ってる……でも》(決心のついた表情で)大丈夫です!行きましょう。」

2人は、顔を見渡し

2人「は、はい。」
ヒロキ「こちらに」

2人と一緒に外に出ようと歩き始めた。
外では再び両副将同士が斬り合い始めていた。東は、かなりの傷を負いながら黒川の身体を切り裂いている。

黒川「く!(身体を見て)よくもまぁ、ここまで切り裂けるな……でも、お前と違うのは(身体がシュンと治っていく)俺は、再生する。でも…お前は、」
東「黙れ…なら再生が追いつかないぐらい深めに刺してやるからよ。」
黒川「だから、やってみろ……ん?《何だ2つ…1つ……気配を感じる…何だ》」
東「こら〜!行くぞ!(突撃してくる)」
黒川「けっ!」

2人の刃が再び交える。
双方共に斬り合いになる。
建物の中からヒロキが、歩いてきた。

ヒロキ「(隙間から)え⁈《戦火のなかに来ちゃった…どうしよう……》(連れている2人に)ちょっと待て下さい」
黒川「(攻撃のなかで)《ふん、近いな…いる……なら、》(攻撃をしながら東に語りだす)おい、さっきも言ったがここは爆破解体することになってんだわ。」
東「それが何だ?」
黒川「ふん!連れのヤツは無事に出れたかね?(不敵な笑みをしながら攻撃してくる。)」
東「無事に…決まってるだろ……ウチの者を舐めてもらっては困る。」
黒川「そうか……3・2・1」
東「
‼︎

建物が、爆発し始めた。
爆破した勢いで瓦礫の一部が2人に落ちてくる。

東「あ⁈…《時限爆弾系か…一旦回避だ》」

2人は、ギリギリで瓦礫から離れる。
離れた瞬間黒川が猛然と東の横を通り過ぎ誰かに襲いかける。

東「おいお前!どこに……‼︎

東が振り返り見たのは、2人を連れたヒロキの姿。

東「何で⁈……そうか、あの人たちの気配に気づいて…」
黒川「(地面から無数の針を出しながら手には小型ナイフを持ちながらヒロキらに襲いかける)ボウヤこんな所にいたら危ないよ〜〜その人たちと共に安全な場所に送ってやるよ。」
東「くそ!(黒川の方に向かう。)」
黒川「(近距離)ふ!…(不敵に笑いながら)さようなら(無数の針を向ける)」
ヒロキ「く!《どうしよう…どうすれば…》」

黒川とヒロキの間にスンと東が入り込み、小刀と身体で盾になった。

東「おい!…ウチの若けぃのは殺らせねぇよ!」
ヒロキ「東さん、すいません。」
東「(振り返らず)ヒロキ…流石だ、よくやった!……その人たちを連れてここを出ろ!」
ヒロキ「で、でも……」
東「俺なら大丈夫だ。早くその人たちを安全な場所に連れていってやってくれ。」
ヒロキ「……分かりました。」
東「おぅ!頼む。」
黒川「行かせねぇよ!(指から)針の弾丸
‼︎(ヒロキたちに向けられ発射される。)」
東「させねぇよ!(身体に)兜の…」

無数の針が東や地面に当たる、目の前が砂煙になる。

ヒロキ「(逃げながら)東さん…」
黒川「いくら東でもあの針の量は絶望だろ……そろそろここもまずいな……(砂煙に)じゃあな東……(後ろを向き歩き出そうとする)」
東「…待てよ。俺はまだ生きてるぞ…ふぅ〜」
黒川「け!生きてたか……ふふ、まぁ〜かわせるか。そんな…」
東「ヨロイ」
黒川「(少し口角を上げ)頑丈そうな身体だ……良いね…。本気だな…」
東「俺は基から本気だ!」

2人が、睨み合う時、爆破が起き続けている。

黒川「ここもそろそろ終わりだな…さぁ…こっちも終わるか……獣化(黒川の身体から針が生え、全体的に筋力がアップした感じになる。)」
東「(黒川の姿を見て)ハリネズミってそん何だっけ?まぁ、(手に持つ小刀を見る)付与……(能力のほとんどを小刀に吸収させ始める。)」
黒川「何だ⁈小刀が長くなっている。」
東「…これぐらいなら叩き切れるだろう。《これすると体力を減らすからな……工夫しねぇとな》」
黒川「それにしては、疲れが出てるようだが。」
東「うるせぃなそんな訳ないだろう。」
黒川「なら、試してやるよ……ふん
‼︎(力を込める)針空刃銅」

黒川は、両手で無数の針の玉を作り東に放つ。その勢いは、空間を歪める勢い。
それを見て東は、長くなった小刀を両手で構え集中する。

東「《一太刀で決める》。」
黒川「うぉぉ(力を込めた瞬間玉の覇気が増幅する。)」
東「ハァァ!!(小刀を玉に振りかぶる)」

両者がぶつかり、黒川がさらに覇気を込め玉の力を増幅する。それを、感じ取り東も力を込める。

東「イケるか?……いや………(飛びかかる勢いで前に飛ぶ)イケる〜〜〜(針の玉を正面から突き刺した)ウァァ‼︎
黒川「な、何⁈……まだだ(針の束で壁を作る。)くぉ〜〜
‼︎
東「その壁も貫〜く!」
黒川「そうはさせるか……二重の針壁!」
東「うりゃ〜〜」
黒川「くぉ〜〜」

2人の攻撃が当たる。
東の刀が黒川の針の壁を1枚、2枚と破壊していき、黒川の目の前に

黒川「このまま切り裂かれて……たまるか!(手のひらから一本針を発現させる。)突き刺す!」
東「当たるか〜!(シュンとグルンと回転してかわしながら)….もらった〜〜!(小刀で黒川の身体に刺した)《このまま斜めに…》」
黒川「(裂かれる直後)ぐぅ〜〜タダでは裂かれるか〜!(ザクッと針を刺そうとする)」
東「(察知し)やられるかよ(グッと少し身体を捩る)」

両者の攻撃が当たる。東は、黒川の身体を浅めだが裂くことができたが、身体を貫かれている黒川の動きがなぜか機敏となり…隠しの針で刺しにかかる。

東「⁈」
黒川「もらった〜《心臓を狙う!》」
東「(グッと身体を横にズラす)やらすか」

黒川の針が、東の肩に刺さる。その数秒の瞬間に東が黒川の腹部に力を入れ拳を突き出し

東「腹に喰らっとけ……フン‼︎(黒川に拳が振るわれる)」
黒川「ぐふぁ!(5歩ぐらいまで飛ばされ膝から崩れる。)……《クソが…骨が何本か折れたか…だが、まだ戦え…》」
東「(小刀を構え向かってくる)終わりにするぞ……はぁ〜〜(凄まじい勢いで近づき黒川の懐に入り込む)」
黒川「《まずい避けられねぇ…》」
東「(小刀を下から上に斜めに)はぁ〜〜!」

東の一撃は、黒川の身体を貫いた。その勢いで黒川は上向きに倒れた。

黒川「はぁ〜はぁ〜…《やられた…深けぇなこりゃ……でもな》ふふふ…これぐらいなら再生する(ゆっくりと立ち上がり)俺は、荒谷の…天下を獲る姿を……(腕に力を入れ地面に)大剣山‼︎(2人の間から大量の針が現わす。)」
東「うぁ!危な!(どうにか後方に下がる)」

大剣山が落ち着いて、東が周りを確認する。

東「あ…いない…アイツ……。」

大きく爆発が起きる。

東「あ!ヤバ…早く逃げないと。(傷を抑えながら)」

東は、その場を離れる。
黒川は、工場の反対側から歩いてきた。

黒川「(身体を触れながら)骨は…まぁ〜良い。時間が経てば再生するだろ……レベル上げとくか…(モニターで色々イジる)今、上げられるレベルは…15か…全部ヒトデに使うか。(またモニターをイジると黒川の身体がドクン!とする)ん?変わったか…分かんねぇな……いや、少し再生するスピードが早くなった…気がするな。(身体を摩り眉間にシワを寄せる。)まぁ、まだ骨までは追いついてないが…良いか。いずれ治るだろ。」

黒川が、ゆっくり歩きだす瞬間

?「よ…」
黒川「(振り返りながら)誰?俺今ボロボロ何だけ……あぁ?」
?「…見れば分かる…ぼろぼろだな。」
黒川「……権藤…さん《戦ってる時、気配を一切感じなかった…フン流石だなこの人は…》で、何故ここに?」
権藤「ウチの副リーダーの帰りが遅かったもんで心配になってな。そしたら……お前とばったりだな。」
黒川「く!ばったりとか…冗談を(覇気を発する)」
権藤「やる気だな……だが、手負いのお前とは殺り合いたくはねぇな。」
黒川「はぁ〜俺を舐めないでもらいますか…こんな傷…蚊に刺されたようなもんだ。」
権藤「…強がりやがるな。(黒川と同じ位の覇気を発する。)」

両者睨み合う。
工場外に傷を抑えながら走る東、その姿に気づくヒロキ

ヒロキ「東さんこっちです。」
東「おぅ、急いで離れるぞ(迷い込んだ人たちに)もう少し頑張って下さい。」
A「は、はい。」
B「分かりました。」

4人は、走りだす。ヒロキは、東に肩を貸し歩きだし、東に

ヒロキ「あのぅ…たぶんこの近くだと思うですが…権藤さんが来た気配を少し感じました。」
東「ホントか⁈……くぅ!」

4人は、離れる。


次回:第19話[黒川丈太郎VS権藤仁]


「また長くなりました。」

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