テクノロジーを活用してスポーツをアップデートする時代に何をすべきか「勝ち負けだけじゃないスポーツの楽しみ方」vol.10
SAJ2022の登壇者第一弾を発表
まずは2022年3月26日(土)に開催するSAJ2022(スポーツアナリティクスジャパン2022)のことについて。SAJ2022ですがようやく登壇者第1弾が発表されました。
第1弾では9名のスピーカーを公開しました。注目は昨年Trevor Bauer選手の"Pitch Design"を育んだ場所としても登場したドライブライン・ベースボールの創設者Kyle Boddy氏の出演です。Boddy氏ご本人にも登場していただき、ドライブライン・ベースボールの施設にて行われている様々な測定メニューや動作解析などに迫ります。
SAJ2021では2020年MLBサイ・ヤング賞投手であるトレバー・バウアーに登壇してもらい、テクノロジーを活用して高速で機能アップデートし続けるニュータイプのアスリートについて紹介しました。
また陸上界からも豪華メンバーにご登壇いただきます。北京オリンピック日本代表で陸上長距離界を牽引し、現在は大阪経済大学スポーツ文化センターに所属する竹澤健介さん。そして同じく大阪経済大学に所属し、研究者としての研究成果を応用して、陸上選手だけでなくサッカー日本代表にも選ばれた坂本選手など球技種目のアスリートへのスプリントトレーニング指導も行なっている久鬼靖太さんの登壇が決定しました。
竹澤さんと九鬼さんの取り組みについては、市民ランナー高速化プロジェクトというnoteに詳しく書かれています。九鬼さんが月曜日に短距離、竹澤さんが金曜日に長距離について長文のコラムを書いています。
ドライブラインと市民ランナー高速化プロジェクト、一見共通点がないように思われるかもしれませんが、この2組には明確な共通点があります。それはテクノロジーを活用して機能アップデートを求める人々をサポートする施設でありプロジェクトであるということです。
近年スポーツの世界はテクノロジーが急速に発展し、プロのアスリートのトレーニングの現場では様々な機材が導入され、テクノロジーやデータを元にパフォーマンスをアップデートしていく仕組みが整いつつあります。テクノロジーやデータを活用できなければ、他のチームとの差別化どころか競争することも出来ない。そんな状況が生まれつつあります。サッカーではビッグクラブは大きな投資をすることで他クラブとの差を作り出しています。ビッグクラブほどこの部門に資金を投下できるので、差はどんどん広がりつつあるのが現状です。
一方でテクノロジーの急速な発展に伴い、プロフェッショナルではないアスリートにも低価格でプロが利用している機能に近い機材であったりテクノロジーが体験できるようになりました。そして、機材やテクノロジーを体験できる施設も生まれつつあり、プロ野球選手が使うような機材が使える「外苑前野球ジム(仮)」だったり、ランニングに関する様々なデータを計測できるRunning Science Labのような施設も少しずつ増えてきています。
野球や陸上のように自分のパフォーマンスが成果に直結するスポーツでは、自分のパフォーマンスを改善させるための施設やプロジェクトへの需要が増えてくるのは当然だと思います。自らのパフォーマンスをデータで解析した上で改善策を実施するという合理的に見える方法を選択するチームやアスリートは今後増えてくると思います。当然ビジネスサイドだったり現場をマネジメントする監督やコーチはこういう動きを知っておく必要があるわけです。
SAJではこうした潮流を踏まえて、セッションを企画・立案しております。前回のSAJ2021でトレバー・バウアーが提唱したことを踏まえて、別の切り口で企画を考え、今回実現に至りました。
ここまで紹介してきたのは野球や陸上といった個人のパフォーマンスが成果に直結しやすいスポーツでしたが、サッカーやラグビーのようなスポーツについてはどうなのか。僕としてはサッカーやラグビーのようなスポーツについても、海外の状況を紹介する場を設けたいと思っていてどうにか目処がたちました。レアなセッションになると思います。
来週打ち合わせなのですが、今回は僕がセッションをモデレートするのではなく、ある若い2人にお願いしようと思っています。彼らがどう思っているかは分かりませんが、SAJ2022の成功は彼らにかかってるんじゃないかなぁ。楽しみです。
スピーカー情報詳細はSAJ2022公式ウェブサイトにて今後も随時スピーカー情報を更新して参りますのでお楽しみに。ようやくSAJらしい混ぜるな危険感がでてきました。
プロサッカークラブのコーチを観て感じたこと
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勝ち負けだけじゃないスポーツの楽しみ方
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