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僕をビジャレアルに連れて行ったレバンテのパコ・ロペス監督が解任

レバンテのパコ・ロペス監督が解任されました。今シーズン4分4敗という成績では解任もやむなしですが、僕にとっては特別な思い入れがある監督の解任ということでとても寂しいです。

パコ・ロペスは2018-19シーズン途中に監督に就任すると、当時最下位だったレバンテで9試合で勝ち点22(1試合平均の勝ち点が2.3)を挙げるという驚異的な巻き返しで残留に貢献(就任後半年の勝ち点がFCバルセロナと同じ!)。

2020-21シーズンのコパ・デル・レイ準決勝進出、FCバルセロナやレアル・マドリーにアウェーで勝利など、リーガで予算規模最下位のチームとは思えないパフォーマンスを引き出しました。

パコ・ロペスのサッカーは選手の実力とチームの実力がよい意味で「釣り合っていない」ことが特徴です。選手同士が連携を保ちつつも、個人の判断で局面を打開する。このバランスが絶妙でした。決まり事に支配されず、個人の特徴を引き出す。決まり事ばかり優先されることにうんざりしていた時期に、パコ・ロペスのレバンテはとても新鮮に映り、試合を追いかけるようになりました。

Jリーグの理事を務める佐伯さんが日本にいらっしゃった時、BOOK LAB TOKYOで「リーガの試合をいろいろみたけど、レバンテがダントツで凄い」と伝えると、佐伯さんがパコ・ロペスが元ビジャレアルU23の監督であることを教えてくれました。その話を聞いて「現地でレバンテを観たい」と思っていたら2020年2月に実現させることができました。とてもとても勉強になりました。

2021-22シーズンもレアル・マドリーと3対3のドローという試合をするなど、相変わらずレバンテらしいなと思っていたところでの解任。サッカーの監督は解任されるとクラブハウスを裏口から追い出されるようなケースばかりですが、解任会見が行われ、番記者がスタンディングオーベーションで送り出す。こんな監督解任初めて観ました。

パコ・ロペスがいなければ、ここまでスペインのサッカーやビジャレアルに興味を抱かなかったと思います。いや、僕はサッカー観るのをやめていたと思います。いろいろうんざりしていた時期に、パコ・ロペスのレバンテは僕が知らないサッカーを教えてくれました。

とてもとても残念ですが、パコ・ロペスならすぐに次のチームが決まると思います。次の挑戦が楽しみです。

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西原雄一
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