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2-6-5 「凹」の書き順
■ 書き始め
まず,どこから書き始めるのか?
書き順の原則は「左から右,上から下」だ。これから考えると,書き始めはもっとも左上の部分となる。「凸」と違い,「凹」の場合は左上がはっきりしている。書き始めはここになる。
![](https://assets.st-note.com/img/1737012345-YS1VvIheHmKDb5C36q9WX2Bf.png)
1 右回り
① 「左から右,上から下」を守るかぎり,㇍と進める。↑上には進めないからだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1737012387-8XWnfVhoeRiZCSrNTLO61ypF.png)
② 右回りを進める。次は①の終わりに向かって↓の線を引く。
![](https://assets.st-note.com/img/1737012420-G43uB2TFeHLOZv6kDIbMQNEU.png)
③ 右回りを進める。②の始めから書き始める。どこまで進めるか?
ア,→
![](https://assets.st-note.com/img/1737012446-HqOLEjh7TfnzaeMo0rYXSdW5.png)
イ →↓
![](https://assets.st-note.com/img/1737012615-OTFzsd2qkxcAKP8ojbhQMIp5.png)
ウ →↓←
![](https://assets.st-note.com/img/1737012643-LIYOt9ezhpgbwyQk53aHJ6B4.png)
エ →↓←↑
![](https://assets.st-note.com/img/1737012671-vQsfedgOr3uRC6xVnYEhwGDq.png)
ウやエは←左方向や↑上に向かってしまうので,書き順の原則である「左から右,上から下」に反してしまう。
また,イも実はダメだ。なぜだろうか?
かん字を書く大原則が「左から右,上から下」だった。そのため,〈左より先に右ができてはいけない。上より先に下ができてはいけない〉という次の原則が生まれる。まるで数学の公理から次の定理が生まれるように,大原則から次の原則が生まれる。
イまで進むとかん字の左側よりも右側が先にできてしまう。そのため,イまで進めない。
よって進めるのはアまでである。
![](https://assets.st-note.com/img/1737012789-uqGZRI5x8tEawdNsLWFk7JvB.png)
④ さて,4画目は? 右回りが止まったので,書き始めに戻って書き進めることになる。するとどこまで進めるか?
ア ↓
![](https://assets.st-note.com/img/1737012812-RnfdrjvyKTgDskbw5uE1lG8W.png)
イ ↓→
![](https://assets.st-note.com/img/1737012844-rt9eUc1YIPwQZhg0JWuGmKXF.png)
ウ ↓→↑
![](https://assets.st-note.com/img/1737012864-1B4OwfGWsVtAaN5hjc2L8RDl.png)
ウは上方向に進むので,書き順の原則である「左から右,上から下」に反する。
だからイまで進める。アで止めるのは不自然な動作となる。
![](https://assets.st-note.com/img/1737012903-BRycUd1HesgAwIP4LJolZTC6.png)
⑤ 5画目は上から下へ線を引けば,凹の完成となる。
![](https://assets.st-note.com/img/1737012923-q3AzTLeafwx0QMyUWVOoiScP.png)
2 左回り
① 書き始めから左回りでどこまで進めるか?
これは↓ですぐ止めることになる。それ以上進むと〈左より先に右ができてはいけない。上より先に下ができてはいけない〉という原則に反するからだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1737012968-XeWBVfQtJv9UCs10PSbh2kaL.png)
② 左回りが進めないので,2画目は書き始め進める。これは「左から右,上から下」を守るかぎり,㇍と進める。上には進めないのでここで止まる。
![](https://assets.st-note.com/img/1737012993-59nZbDJu6AVfgaOkK1z0eFHq.png)
③ 左回りを進めようと①の先を→と書くと,〈左より先に右ができてはいけない。上より先に下ができてはいけない〉の原則に反してしまう。そのため,②の終わりに向かって↓の線を引くことになる。
![](https://assets.st-note.com/img/1737013023-xkhic03DAUjFaogpSrdeyCZN.png)
④ まだ①の先は進めない。③の始めから書き進める。ここは↴と進められる。
![](https://assets.st-note.com/img/1737013046-UInMPhjFK6WasAy9g4Lp0u5v.png)
⑤ 最後に→を引いて,凹の完成。
![](https://assets.st-note.com/img/1737013066-uJFMwCiGpf6z15ODIb3KxLWl.png)
結局,「凹」の書き順としては,
![](https://assets.st-note.com/img/1737013102-SvuHzn491xkmslPCIJgD3dK5.png?width=1200)
上の2通りがある。
どちらも5画である。しかし,向かって右の書き順は採用されていない。
「凸」「凹」はかん字分類上,同じ仲間で扱われている。そこで,「凸」の書き順と並べて見ると,「凹」にも「凵」の部分が共通になる。
![](https://assets.st-note.com/img/1737013244-scEWV6eoD51QFzlYLdBMgi4y.png?width=1200)
これは部首として扱うのに都合がよい。よって,「凹」の書き順は向かって左となる。