2-6-2 書き順ルールに画素の→↓↙↘○を利用する
『筆順指導の手引き』を見たところでルールや例外が多い。ならば,不十分を承知の上で,「画素の→↓↙↘○」が書き順ルールにも使える。通常は,〈左から右〉〈上から下〉で書き順は考える。しかし,迷ったときは→↓↙↘○の順と考えるのだ。
例えば,「十」の場合の書き順は↓と→のくらべっことなる。ならば,→↓↙↘○順で考えて,→が先となる。
「父」の場合は,↘と↙のくらべっことなる。ならば,→↓↙↘○順で考えて,↙が先となる。
「口」の場合は↓と○(↴)のくらべっことなる。→↓↙↘○順で考えれば,↓が先となる。
例外がたくさんあるのは分かっている。例えば,「田」。外側の「冂」のあと,「十」を書く。画素の→↓↙↘○で言えば,→が先となる。しかし,学校漢字では↓が先だ。
だがしかし,中国の筆順指導では→が先になっている。
中国では小学校低学年までに2000字を学習する。その時に例外ルールが多くては学習しきれない。そのため,分かりやすいルール構成になっている。
日本では「右」と「左」の「ナ」の部分の書き順が違う。テストで扱われるところだ。画素の→↓↙↘○で考えれば,どちらも→の方が先になる。中国ではどちらも→を先にしている。
日本では書き順ルールの説明をするために,「いろいろな人たちが漢字を長い間使い続ける中で「書きやすい」「覚えやすい」ように考え出されたものです」と説明する人がいる。しかし,学校漢字は無法地帯だ。
画素の→↓↙↘○を使うと書き順も示していることになる。
「反」ならば,次のようになる。
これを使えば,「反の書き順は→↙○↘」と言える。(または→↙フ↘)
このような書き順表は「画素に化ける方式」なので「化画式」とも呼びたい。