ウルトラマラソンを語ろう #3 代表的なウルトラマラソン大会のご紹介

 「ウルトラマラソン」というのは、フルマラソンより長い距離を走るマラソンの総称です。実は、ウルトラマラソンという競技の中で、日本は世界有数の強さを誇っています。しかし、いかんせんマイナー競技、あまりその事実は知られていません。そこで、少しでもウルトラマラソンに興味を持ってもらいたく、国内の100kmウルトラマラソンの有名どころをご紹介しましょう。私が走ったことがない大会もありますが、その点はご容赦を。

チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン(4月、山梨)

 ウルトラマラソンの登竜門といえる大会。初心者にも走りやすいと思います。富士五湖のうち、いくつの湖を巡るかで部門が分かれます。五湖すべてを回ると118km、制限時間は15時間です。制限時間が15時間なので、相当きついです。100kmは四湖を14時間で巡ります。幸運な年は、桜と富士山をバックに湖畔を走る事ができます。三湖巡りだと62km、11時間。坂は少なく、フルを6時間で走れれば、あとは歩いてでもゴールできます。参加者も多く、賑やかな大会です。

八ヶ岳野辺山ウルトラマラソン(5月、長野)

 今度は、最難関の一角。ウルトラマラソン会の「東の横綱」と称される大会。実際、めちゃくちゃきついです。まず、高地なので酸素が薄いです。走るとすぐに息が切れます。初っ端に不整地の長い上り下りがあり、序盤なのに足の疲労がガンガン溜まります。下り切るとお昼の暑い時間帯。そこから本当に長い上り、その後に馬越峠という激坂があります。疲れ切った脚では走るのもままならず、トボトボと歩くしかありません。そこを過ぎてもまだ上りがあるというきついコース。この大会、ランナー特典として、大会中にコース上にいくつかある温泉にただで入れます。しかし、この特典を享受できるランナーはほとんどいないのでは?本当にクレイジーな大会です。

村岡ダブルフルウルトラマラソン(9月、兵庫)

 こちらは「西の横綱」と称される大会です。野辺山ウルトラとどちらがきついかの比較考察をよく見ます。「ダブルフル」と言うけれど、84kmではなく100kmの部がメインです。蘇武岳、一二峠という峠があり、それ以外にもきついアップダウンだらけで、「平らなところがない」と言われる辛い大会。反面、エイドは充実していて、グルメな大会です。私は今年初参加のため、このくらいしかわかりません。

サロマ湖ウルトラマラソン(6月、北海道)

 珍しい陸連公認のウルトラマラソンで、フラットでタイムが出やすいコースです。ガチの競技者が多数出場しますし、実際、少し前の屋外100km世界記録はサロマ湖でのものです。100km、13時間で、少し制限時間が短いのが特徴。完走できたら、自分のフィニッシュタイムをTシャツに印刷してもらえるので、めちゃかっこいい。

四万十ウルトラマラソン(10月、高知)

 こちらも陸連公認ウルトラマラソンですが、サロマ湖と比べて競技色は薄いと思います。前半がゆるい上り基調、後半がゆるい下り基調という走りやすいコース。しかも、景色とエイドも良いので人気が高い大会です。ウルトラマラソンには珍しく、参加希望者が多いと抽選になります。参加するには運の良さも必要。

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