建設国保と協会けんぽの比較③保険料負担

保険料の負担という観点で、建設国保(ここでは中建国保)と協会けんぽの比較をしてみます。

サンプルとして、法人事業所の従業員で、年齢30台後半、妻と2人の子供がいる場合で考えてみます。厚労省の「賃金構造基本統計調査」(令和5年)によれば、建設業で35歳~39歳の平均月給は37.8万円、年間の平均賞与は112.3万円なので、月給は38万円、年間賞与は112万円で計算します。(東京都を想定)

協会けんぽの月額保険料

標準報酬月額表から、会社負担込みで37,924円、本人負担は18,962円である。

中建国保の月額保険料

本人分24,800円+妻分5,300円+子2人分8,800円=38,900円となる。

賞与に対する保険料

協会けんぽ:112万円×9.98%=111,776円(会社負担込み)、55,888円(本人負担分)
中建国保:ゼロ円

年間合計の比較

協会けんぽ:会社負担込みで、37,924円×12カ月+111,776円=566,864円。本人負担分は、その半分なので、283,432円となる。

中建国保:38,900円×12カ月=466,800円

まとめ

会社負担分を含めた総負担額は協会けんぽの方が、100,064円多い。
中建国保にして、全額本人負担にすれば、会社としては283,432円経費を削減できることになる。同じような従業員が複数いる場合、会社としてのメリットは大きい。

しかし、本人負担に着目すると、中建国保の方が183,368円多く負担することになる。従業員の立場からは協会けんぽの方がお得であると言えそうだ。


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