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ラグジュアリー研究のすすめ

中世、スイスでは傾斜地が多くまた寒いために農作物があまり育たなかった。一方フランスは農業大国だった。平らで肥沃な国土を広大に有していたからだ。

そうしてフランスは世界一の大国になり、農民の領袖であるフランス国王は栄えた。そのとき、スイスは生きる道としてそんなフランス国王に取り入る道を模索した。そうして辿り着いたのが「ラグジュアリー」という概念だ。衣食住が満たされたフランス国王の欲望を喚起させ、何か買ってもらうことはできないか? そうして発明されたのが高級時計や高級宝飾品だった。

それがだいたい16世紀のことである。日本でいえば戦国が終わって徳川の治世が始まったくらいか。日本でも、この頃から期せずしてラグジュアリーの概念が始まっている。豊かになった諸大名に与える報酬がないために、織田信長が千利休と協力して、茶器や陶器などにラグジュアリーな価値を持たせたのだ。

今の世界は、基本的にこの世界観の延長線上にある。今、世界中の人たちが衣食住に足りるようになった。そうなると足りないのはラグジュアリーだ。だから、今は世界中のあらゆる企業がなんらかの形でラグジュアリーを提供するようになった。そうでなければ生き残れないからだ。

だから、我々はラグジュアリーを研究する必要があると思う。ぼくはこの本を読んだのだが、かなり面白かった。

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