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8月3日からの豪雨被害・介護施設では、浸水被害が3県で計5ヶ所、断水が新潟1ヶ所

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和4年8月8日(月)第798号*****

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8月3日からの豪雨被害・介護施設では、浸水被害が3県で計5ヶ所、断水が新潟1ヶ所
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 日本列島では、先週水曜(8月3日)に低気圧が東北地方を横断し、低気圧に伴う前線が翌日(4日)にかけて北陸地方へ南下して停滞し、さらに翌々日(5日)には本州南岸まで南下した。さらにここに、台風6号を起源とする暖かく湿った空気が流れ込んだ。

 このため3日から5日は、東北地方と北陸地方を中心に断続的に猛烈な雨が降り、記録的な大雨となった。さらに6日から7日にかけて、上空の寒気と高気圧の縁を回る空気の影響により、大気の状態が非常に不安定となり、局地的に大雨となった所があった。

 この「豪雨」の影響は、これらの地域の介護施設にも及んだ。厚生労働省のまとめ=画像・厚労省HPより。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工=によると、8月5日正午時点で「高齢者関係施設」では、次のような被害状況(浸水5ヶ所、断水1ヶ所)が報告されている。いずれも、人的被害はない。

 ■浸水被害=山形県内で2ヶ所、新潟県内で2ヶ所、福島県内で1ヶ所

 山形県川西町で、8月4日時点で1ヵ所。人的被害なし。8月5日に復旧済み。

 山形県飯豊町で、8月4日時点で1ヵ所。人的被害なし。

 新潟県村上市で、8月4日時点で1ヵ所。新潟県胎内市で1ヵ所。人的被害なし。

 福島県喜多方市で、8月4日時点で1ヵ所。人的被害なし。

 ■断水被害=新潟県内で1ヶ所

 新潟県村上市で、8月4日時点で1ヵ所。人的被害なし。

 【厚労省・「豪雨」被害による、介護保険上の「柔軟な取り扱い」を例示】

 今回の「豪雨」被害を受け、厚生労働省は8月5日に、都道府県等に対して「令和4年8月3日からの大雨による、災害における介護報酬等の取扱いについて」と題した事務連絡文書を発出した。

 ここでは「豪雨」被害により、介護事業所等が「介護報酬の基本サービス費や、加算の算定要件を満たすことができなくなる場合等がある」とした上で、いくつかの「取り扱い事例」を示した。

 また「ここで示すものは例示であり、その他の(都道府県等による)『柔軟な(介護報酬上の)取り扱い』を妨げるものではない」と述べている。この事務連絡文書で、厚労省が示した主な「例示」は、次の通り。

 ■新たに介護が必要になった場合の、要介護認定の取り扱い=被災等により、他の市町村に避難した者について、新たに介護が必要となった場合は、避難先の市町村において要介護認定の事務を代行する場合が想定される。

 その際は事後的に、避難元の市町村に報告する等の「柔軟な取り扱い」としても差し支えない。また、認定の重複を避けるため、可能な範囲であらかじめ避難前の市町村と連絡をとる等、適切な対応を図られたい。

 ■避難所や避難先の家庭等において、居宅サービスを提供した場合=避難所や避難先の家庭等で生活している、要介護者および要支援者に対して、居宅サービスを提供した場合においても、介護報酬の算定は可能である。

 サービスの提供に当たっては、市町村、地域包括支援センター、指定居宅介護支援事業所等との連携を図り、できる限りケアプランに沿って、必要な介護サービスを確保するよう努めること。

 ■被災等のために、介護保険施設等の入所者が、一時的に別の介護保険施設や医療機関等に避難している場合=原則として、避難先の施設等へ入所・入院等を行い、避難先の施設等が施設介護サービス費や診療報酬を請求すること。

 ただし、一時的避難の緊急性が高く、手続が間に合わない等やむを得ない場合に、これまで提供されていたサービスを継続して提供できていると保険者が判断したときは、避難前の介護保険施設等が施設介護サービス費等を請求する。

 また、避難先の介護保険施設や医療機関等に対して、必要な費用を支払う等の取扱いとしても差し支えない。

◇─[後記]────────────────

 今回の「豪雨」で、8月5日正午時点で「人的被害はなし」と報告されていることには、とりあえずホッとさせられます。今回のような「豪雨」や、大地震等の自然災害が発生した際に、介護施設等が直面する被害には、建物被害・浸水・停電・断水等が想定されます。

 過去の災害でも、発生当初には報告されていなかった被害でも、後になって自然的な要因から被害が発生したり、後から報告されてくる事例もあります。最近のわが国の自然状況をみると、全国どこでも災害が起きても不思議がないような感を抱きます。

 全国の介護事業所でもおそらく、過去の災害事例から「自らの事業所では、どのような災害の発生が想定されるのか?」のシミュレーションは実施されていると思いますが、現在の新型コロナの感染状況も重ねると、ここで一度、見直しておく必要がありそうです。

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