喪服が笑う

絶句名古屋。

昨日のこれ。

うちの奥さん、ゆりちゃんが、くにちゃんこと橋本久仁彦さんをお招きしてひらいた会。

すごいよかった。

なのに、翌日の気分は晴れない。

そう言えば、前回、名古屋にくにちゃんをお招きしたときもそうだった。

今回も思わず、普段食べない菓子パンや、インスタントラーメンまで食べてしまって、いま頭が痛い。

感想を文にしたかったけれど、まだ絶句していて出てこない。
しかたなく歌をつくったら、マンタが出てきた。
体長3m〜5m、体重が3トンもある世界最大のエイだ。

なにもしたくないぜ
なにもみたくない
歌いたくない
ただ寝ていたい

深い海の底から
ぼくを呼ぶ声がする
古きよき歌のような
それは救いの神か
それとも地獄の使者か

なにもしたくないぜ
なにもみたくない
聞きたくない
このまま漂ってたい

こういう「いい」が、世の中にはある。
なにもしたくなくなるような、生きているのがいやになるような「いい」が。

あんまり気力がないので、昼間からゴロゴロしていた。

そしていま、思い出すのは、本編ではなく、帰り道で見た風景だ。

主催のくにちゃんとゆりちゃんが行く道を、喪服の人たちが次々に笑いながら通りすぎてゆく。

神社のようにどこかを結界するような赤い三角コーンと、真っ黒な喪服の人たち。その数は、巣穴から蟻の群れが出てくるときのように、どんどんどんどん増えて、やがて僕たちはセレモニーホールへと導かれた。

二人は、気づいていなかったんだろうか。話に夢中で。

そして、あの文字起こしの中で、不可解なまま回収されなかった怖ろしい音のことを思い出した。

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澤 祐典
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