大人になるって、なんだろね。(4)
(前回の記事はこちらから)
児童館に勤めるようになって
不本意ながら
子どもたちに注意をする
「大人」の役割を
担うようになった自分。
でも、注意するときよりもっと
「大人だなあ」と感じるのは、
課題を抱えた子どもたちのことを
話し合っているとき。
ほとんどの場合、
親子関係がうまくいっていなくて、
そういう子は
どうにもならないなにかを抱えて、
児童館にやってくる。
自分ではどうにもならない。
行き場を失ったSOSが
トラブルの形で現れたりもする。
児童館は児童相談所ではないから、
家庭に介入したり、
何かを解決したりする役割を
担っているわけではない。
でも、目の前のその子を
そのままにしておくわけにもいかない。
そんなわけで職員一同、
素人考えを持ち寄って、
館内でできることをやっている。
そういうとき、
先輩や同僚の意見を聞きながら
「大人ってこうやって
子どもの知らないところで
話し合っているもんなんだなあ」
と思う。
子どもが寝静まった夜に
町中の親たちが話し合うように。
人知れず、さりげなく行われる
その話し合いは、僕にとって
とても肯定的な感じがした。
そして、いまも世界中の
そこここで開かれているであろう
この話し合いがなければ
子どもたちは自由にのびのびと
暮らすことはできないのだ。
それは子どもたちには
見えていないし、
見えていなくていい。
それって、すごくない?
と思っている。
(つづく)
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