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よ、よろしくお願いします。

今朝、博多のホテルで目覚め、朝食をとった後、新しく住む福岡県那珂川市にきた。

博多駅から新幹線で10分、そこからコミュニティバスに乗って30分。意外とすぐ着くが、バスの途中でだんだん家と家の間隔が広くなり、やがて山だらけになる。

最寄りの停留所で降りると、ぷん、と草の匂いがした。「山だ」と奥さんがつぶやいた。

引っ越し屋さんが来るまで時間があったので、近くのスーパー銭湯でひとっ風呂浴びる。それからようやく新居へ。

新居は赴任先で探してもらった場所で、僕らが訪れるのは今日がはじめてだった。「いい場所だといいな」とすこし緊張してそのときを迎えたら、なんと、近くに住む親戚がサプライズで来てくれていて、ものすごく歓迎されてしまった。

五年、十年ぶりの再会で、なつかしいやら、うれしいやら。そんなことってあるのか?!と目を白黒させているうちに、荷物が入り、ガムテープをはがし、洗濯機がついて、外では川の音がして、と、そのあたりで怒涛の展開にわけがわからなくなった。

新しいごみ袋とおやつを求めて最寄りのセブンイレブンまで自転車を漕いだ。時間を測ったら8分だったけど、アップダウンもあったし、なにより昨日までと景色が違いすぎて(どこをみても山と川と田んぼだらけなのだ)大冒険みたいな感じがした。

二人で果物ゼリーを食べ、寝室の段ボールだけ片付けて、ふとんを敷き、昼寝をして、今に至る。昼寝をしたことで、吹っ飛んでいた「じぶんらしさ」が少し戻ってきたようだ。この文章はそのふとんの中で、スマホをフリックしながら書いている。

今晩は、親戚が歓迎会をしてくれるという。
段ボールを開けて、荷ほどきをするだけの一日になる予定だったので、あまりに華々しいスタートになったことに驚いている。

何度も引越ししてるけれど、こんなに強烈に景色が変わったのも、こんなに熱烈に歓迎されたのもはじめてだ。頭もからだもわけがわからなくなっているが、うれしい。

そんなわけで「よ、よろしくお願いします。」と、ちょっとどきまぎするような初日を迎えている。ロケットスタートすぎるやろ。

ちなみに Wi-Fi はまだつながらないので、しばらく携帯で書くことになり、この note には写真が貼れない。なので、名古屋をはなれる時に手を振ってくれた友(これもそういえば思いのほか激しかった)に近況を伝えるような感じでなにかしら書いていこうと思う。気力のつづくかぎり。

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澤 祐典
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