(楽しかったんで)『あなたのじかん』をよかったら、また。
先月の一日に、ぼくは『あなたのじかん』という「きく時間」を提供する活動をはじめた。
9名の方が参加してくださって、それぞれにとても楽しい旅をした。
初対面の方、お久しぶりの方、おなじみの方、明るい話、暗い話、どんな時間であっても新鮮だった。ぼくが住む名古屋まで会いに来てくれた方もいた。
で、今月もまた、やってみようと思っている。
1日から3日までに声をかけてくれた人全員、というのは、前回とおなじ。
違うのは、終わった後に有志で「おひねり」をもらうことにしたことだ。
話したり聞いたりという活動は、呼吸のようなものだと思っています。
水や空気のように、人にとって、生きていく上でなくてはならない基盤となるもの。
だから、基本的に無償のほうがいい、とも思っています。
という考えは変わらない。でも、そう言って無償にすることでエネルギーが循環しなくなるのではないか、という指摘を受けたのだ。
ただ、いまでも「きく時間を売る」ことには抵抗があるので、こういうことにした。
ぼくは「きく時間」を無償で提供する。
そして、お返しをしたい人は、㐧二音楽室の活動をお金のかたちで応援してもらう。
そうしてできたのが、このポルカのサイトだ。
つくってみたら、このサムネイルがだいぶ恥ずかしい。
なので、おおっぴらにはシェアできないが、このサイトなら50円から支援できる。
それに、1日から3日に限らなくても、ここで応援してくれた人には、もれなく『あなたのじかん』を提供する。そうして微力ながら「話をきいてほしいときにきいてもらえる」環境がつくれたらと思っている。
で、肝心の『あなたのじかん』の中身をもう一度説明すると、15分の未二観とその後のおしゃべりで一時間ほど過ごそうというもの。
未二観では「たどる」という聞き方によって、話し手の言葉だけで成立する15分間の作品ができあがっていく。
ぼくはこの時間を『あなたのうた』というかたちで曲としてお返ししたり、文字起こしをつくって『「あなたの時間」に起きたこと。』として読書会をしたりしている。
この15分は、肖像画家がよくよく相手の顔や存在全体をみるのに似ている。
話された言葉、に圧倒的な注意を払う15分間。
「こんなふうに聞いてもらったことはなかった」という声があがるほどの圧力の中で語られることは、日常生活のそれとは違ってくる。
そして、その時間がお互いの間に記念される。
ということで、今月も『あなたのじかん』をよかったら。
どんな出会いも、楽しみにしています。