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こだわりとスポンジ。

南畑美術散歩の作家さんが小学校で制作体験をやるというので、取材にお邪魔したら、ご厚意で僕らもさせてもらえることになった。

はじめての陶芸は、はたで見ているより難しくて、かわいいアロマキャンドルをつくろうとしたのに『魔界村』みたいなおどろおどろしい何かができあがってしまった。

なにか

このあとこれをひっくり返して、底をきれいに削ったり、膨んでもいいように凹みをつくったりしたのだけれど、感心したのは先生がスポンジを持ってきていたこと。

上の写真のようにフチがギザギザになっているものをひっくり返すと、床で削られて形が変わってしまう。「そこはこだわりだから」と下に敷くスポンジを用意していたのだ。

それで思ったのだけれど、人のこだわりが魅力を放っているとき、そこには「スポンジ」になっているなにかがあるのではなかろうか。

とんがっているところ、ギザギザなところは派手だし目立つから見えやすいけれど、同時に脆くて崩れやすい。その脆さを支えているスポンジのような環境や存在が目立たないところにいるのではないか。なんだかそんな気がしてしまった。

僕らにとっての世界も、もしかしたら「スポンジ」なのかもしれない。
僕らがどんなにいびつで、とんがったことをやっても、やさしく受け止めてくれる。崩れそうなギリギリのところで支えてくれる。そういう目立たない力の存在を感じたことって、ないですか。僕はあります。

なにより、この日制作体験をひらいていた作家さんが、そういう「スポンジ」みたいな方で、この日も子どもたちのつくりたいものに一生懸命添おうとされていた。

ちなみに、その作家さんは、こちらの成竹窯の廣津先生。

僕は知り合って間もないのだけれど、先生と成竹窯のあったかさにすごく感銘を受けている。

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