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うまれる前、うまれた後。

・スーパーの特売日に5キロのお米を買う。赤ちゃんがうまれる前「こんな感じかな」と抱えていたお米より、いまの赤ちゃんはずっと重くなった。お風呂上がりに奥さんに渡すときに、ずっしりと腕に重さが伝わってきて「で、でっかくなったなあ」と戸惑う。

・ミルクをあげるために横に寝かせたときにも「でかくなったなあ」とつくづく思う。手足がびよーんと明らかに伸びた。以前はかわいらしく「げっ」だったげっぷもこのところは豪快に「げぼっ」とやっている。生きることに余裕が出てきたようにも見える。だとしたらいいことだ。

・離乳食がはじまって食に好みが現れはじめた。好きなのは、さつまいも。好きじゃないのは、小松菜とにんじん。今日、いつものように僕の指を口にくわえたら「まずい」という顔をして、そっと外に出した。味覚が育つのはありがたいが、すこしさみしい。

・きのう、奥さんが妊娠中に読んでいた『安心マタニティブック』を取り出して、うまれる前とうまれた後の日にちを数えていた。まだ50日ほど妊娠期間のほうが長い。でも、あと2か月もすれば、外に出てからの方が長くなる。「おなかにいた」という記憶が残っている奥さんは、日数を確かめてなんだかしみじみとしていた。どんな気持ちなんだろう。女性にしか分からないことってある。

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澤 祐典
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