そこに人がいるということ (4)
(前回の記事はこちらから)
2013年4月、僕は『魂と繋がる歌の唄い方®︎』(通称『魂うた』)に出会った。
主催は "ヒーラーズヒーラー" こと本郷綜海さん。
ヒーリングという言葉も知らなかった僕は「怪しいところだったらどうしよう」と心配していた。
でも、長年カラオケで唄っていた歌に退屈していたのと、怪しいところを見てみたい気持ちもあって参加を申し込んだ。
それから何回も何回も『魂うた』を経験したので、最初にどの曲を歌ったかは憶えていない。
でも、あの歌ったときの全身が震えるような感じ、聴いたときの心の奥の奥の方まで貫かれる感じと大量の涙は、その後もずっと続いた。
『魂うた』の、特にリトリートと呼ばれる宿泊型のワークショップの最後に、綜海さんは決まって、自分のまわりにいる人たちの貴重さを感じる時間をとった。
でも、僕は毎回このパートだけ、ピンとこなかった。
周りのみんなは、なにかを感じて感極まっているようなのだけれど、僕もそのいいムードを感じてはいるのだけれど、いつも何か足りない。
あの仕事をした感じがしないときの「すかすか」した感じが、ここにもあった。
でも、歌うこと、聴くことには大満足していたので、特に気にせずに家に帰っていった。
その後、僕は綜海さんの「グラウンディングコーチ養成コース」に通って「自分とつながる」ことを教わり、2015年には「魂うたファシリテーター養成コース」を修了し、㐧二音楽室という自営業もはじめ、結婚もした。
でも、まだこの時点でも「他人とつながる」ことはよく分からずにいた。
(つづく)
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