江東区新庁舎有力候補地は?
今年度から江東区で新庁舎建設の具体的な議論が始まった。建て替え、移転を含めた可能性が取り沙汰されているが果たしてどうなるのか。
現在の庁舎は建設から50年以上が経過している。老朽化や防災面の懸念もあり、新庁舎の建て替え時期について、2020年3月の長期計画において「築60年から65年を目安」と明記された。より具体的に動き出すため今年5月から江東区議や有識者、区民らで作る江東区新庁舎建設基本構想策定会議が開催され、議論が進められている。
今後のスケジュールとして、24年度に基本構想を策定した後、2年をかけて基本計画を決定。27年度以降に新庁舎の整備に移っていく計画だ。
気になるのは、新庁舎は建て替えられるのか、それとも移転になるのか、だ。江東区は候補地を絞り込むにあたり、ある程度の敷地面積を確保でき、なおかつ敷地に建物がある場合に更新の必要性があるかを加味した。また、区民が使いやすいアクセス性や区有地、防災性の観点なども加えて絞り込みを行った。その結果、①現庁舎(東陽4)②深川公園(富岡1)③南砂3丁目公園付近ーーの3案が策定会議で示されている。
区政関係者は「公園をつぶして新庁舎を建てられるのか。この絞り込みだと、建築計画や経済性の観点からも現庁舎に優位性があるのではないか」と語る。実際、区の総合評価でも現庁舎が最も高い点数となった。
一方で、会議のメンバーからは「最初の段階で候補地が絞り込まれすぎている」などの声も上がった。区も区有地を優先しているが、区有地以外でデメリットを上回るメリットが想定された場合に活用を検討するという。
会議では、具体的な新庁舎の機能についても議論が進んでいるが、今後は区民向けのアンケートやワークショップも実施予定で、区民の声が重要になっていく機会も増えそうだ。9月10日には第4回の会議が予定されている。