汚い排水溝の思い出しかない男
上京することは決まっていたけどまだ名古屋にいた頃。深夜に突然「正装してドライブしようよ」と連絡をくれる友達がいた。名前はO君。すっぴんパジャマ、もしくは部屋着の事を「正装」と言っていたので、その時間ほぼ正装していた私はしょっちゅうドライブに駆りだされていた。 O君はいつももれなく正装だった。
私は大学を卒業したてだったけれど、O君は4つ上で確か国試浪人だった。ちゃんと勉強はしていると思うけどすごく暇そうだった。
そんなO君は変な森、変な塔の下、変な音楽をかけながらのド