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"プロジェクト"を活用しないと、企業の改革は出来ない 

中堅以上の企業経営で、改革が進まない主要な理由に、「問題・課題解決のプロジェクト」が上手く機能しないことが挙げられます。

組織というのは、大きくなると必ず官僚化したり硬直化します。

それは、人間の本性として仕方のないことです。

経営環境が大きく変化している現代において、経営の改革が必要とされ、組織横断的な”プロジェクト”が必須です。

プロジェクトの目的は、①新規事業開発 ②新規市場開拓 ③組織変革 ④大規模社内実態調査 ⑤研究開発 などでしょう。

プロジェクトメンバーは、役職、年齢、階層に関係なく選ばれるべきです。

むしろ、高い役職や権力のある役職の管理職は少数(助言役程度)にした方がいいでしょう。

特に、企業にとって、将来の”社の命運”を賭けるようなプロジェクトの場合だと社長直轄は必須条件です。

社外取締役、顧問、経営コンサルタントをプロジェクトに入れることも必要なことがあります。

中堅以上の企業ならば、社長のスタッフ(経営管理室、社長室、経営企画室など)もいますが、これも長年に渡ると官僚化・茶坊主化しがちです。

社長にとっての”官僚化”とは、「都合の悪い情報」「正確な情報」が伝わらなくなることです。

本来の社長のスタッフの役割とは、社長との一対一の場面で、社長の聞きたくないこと、社長の知らないことを、明確に助言・提案・報告することです。

しかし、(表の)社内では100%社長を支持するのがスタッフの役割です。

ある面白い話が。

ある大手流通企業の創業社長が、突然、1週間出社しなかったそうです。(遊びやプライベートや病気の理由ではなくて)

その直接の原因は、(社長の直轄の)スタッフがズケズケと社長に意見し、猛烈に腹が立って出社を拒否した。

1週間後、社長はまるで何もなかったように出社し、そのスタッフとの2人きりの席で「君の言う事は正しいから、その施策を進めることにする」と告げたそうです。

本来のスタッフとはそういったものです。

とはいえ、現実には、そうした度量のある社長ばかりでもないし、社長もサラリーマン化したり、顔色ばかり窺うスタッフ(茶坊主)も散見されます。

だからこそ、改革や変革を起こす為には、職場横断的な問題・課題解決プロジェクト・チームが必要です。

プロジェクトは、秘密裏に行われることもあります。

社長直轄であれば、戦略(=長期的な)プロジェクトの成功確率は高まります。

どんなに大きな会社でも、長期的な見通しで、10年先20年先(あるいは100年先)の方向を見据え変革することは社長にしか出来ない重要な仕事です。

さらに、プロジェクトを活用すれば、将来の企業経営を支えてくれる人材の発掘や育成にも大きく貢献します。

現代は経営環境が激変しています。

経営に大切なことは、企業経営の”精神と技術”です。

精神とは、経営理念、経営道徳、法令の遵守などを指します。

昨今の企業の不祥事とは、”精神の欠如”からくるものです。

技術とは、経営の売上・利益・生産性を上げるための組織づくりや実践です。

売上が上がらない、利益が伸びないと言うのは、企業の大きな改革が必要とされていることを意味します。

企業の存続・発展において、”企業精神”を維持し、時代の変化と共に企業が変革し続ける為の、経営の要諦は”プロジェクトの活用”であると提言します。

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