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MMF外貨預金は、”1か月物”金利10%でも損する

MMF外貨預金の広告が、銀行や信託銀行で多くなりました。

メガバンクもドル買いを勧めています。

三菱UFJ銀行の広告です。

この広告は、預金金利0%が25年続いている日本人には驚かせられる内容です。

この金利の商品は、MMF(マネー・マーケット・ファンド)です。

外貨建MMFは、主に外国の優良企業が発行する短期金融商品(コマーシャル・ペーパー)や格付けの高い公社債等を投資対象とし、投資元本を維持し、高い流動性を保ちつつ安定した収益を追求する投資信託です。

MMFの金利は、ドルの長期国債の金利とほぼ等しい。

現在、米国債の価格が下がり、MMFの金利は上がっています。

米国の長期金利が上がるにつれて、2023年MMFへの投資残高も、4.8兆ドル(721兆円)から5.3兆ドル(796兆円)に増えています。

1か月もの10%にはカラクリがあります。

年10%の金利収入といっても、12等分して1カ月分に換算すれば約0.83%(税引き前)でしかない。

日本は預金金利0%ですから、0.83%でも高く感じるでしょう。

例えば、このキャンペーンを利用して1万ドル(150万円:1ドル150円)の米ドル建て定期預金を組むとする。

1か月後、税引後金利収入(0.66%)で66ドルとなる。

1か月の解約後、ドルを円に換える際に為替手数料が片道1円かかる。

1万0066ドルを1ドル149円で円換算すると、149万9834円。

為替が全く動かなくても、166円のマイナスになってしまう。

多少なりとも円安に振れなければ儲からないのが外貨預金という商品の宿命です。

金融機関は、1年定期のドルMMFの金利が5.5%と高くても、ドル安をヘッジする金融保険をかけます。

そのコストは、6%のヘッジコストで、ドル預金は為替リスクを入れれば等価です。

金融機関は、ドル安のリスクがあると見ているからで、ドル預金も円預金も同じことです。

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