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「有事の金」は、本当か 〜時代は変わった〜
金(価格)が上がるのは、基軸通貨であるドルの価値の低下です。
企業業績のように、売上と利益が上がると、企業価値(株価)が上がることとは違います。
金自体の価値が、上がるわけではない。
それを前提に考えなくてはいけません。
1975年に1オンス35ドルだった金は、現在、1700ドル前後です。
金価格は49倍に上がっています。
これは、信用通貨のドルが増刷を続けて、1/49(2%)の価値に下がったことと同じです。
金は、「有事の金」と言われてきました。
有事の金とは:株式や債券は、その時々の経済状態によってその価値が大きく変わります。特に、コロナのようなパンデミック、そして、戦争や急激な景気変動などによって経済社会が大混乱に陥ると、株式や債券に代わって、実物資産としての「金」の人気が上昇し、その価値が上がります。
実物資産とは、土地や建物、貴金属などの「形」があり、そのもの自体に価値がある資産を言います。したがって、「有事の金」とは、社会の大きな混乱(有事)のときには、金のような頼りになる実物資産を頼りにする人が多いという意味です。(引用)
金が、47年で49倍に上がりましたが、株式はどうでしょうか。
米国株式(S&P500)は、80ドル(1975年)から3,957ドル(2022年11月)です。
金同様に、47年で49倍です。
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NYダウは、米国の代表的な株価指数であるS&P 500 の構成銘柄のうち最大手企業である30銘柄で構成される株価平均型指数です。
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米国株式(NYダウ)は、739ドル(1975年)から33596ドル(2022年11月)です。
47年で、45倍です。
こうして分析すると、金が、長期位投資において、特別有利ではありません。
短期では、金融危機(株の暴落)があるので、期間により評価が違うことはいうまでもありませんが。
金は、利息や配当が発生しません、そして、手数料(株・ファンドが有利)の違いも注意しなくてはいけません。
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金融危機をお金を増やす(暴落からの回復)チャンスとしたり、複利で運用投資することを考えると、株・債券・ファンドが有利です。
むしろ、ドルの増刷で、株価も上昇しますから、金の上昇と同じことです。
過去の投稿↓の、金投資について参考にして下さい。
金の保有のランキングを見てみましょう。
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金保有量については、正確な数値かどうかは、諸説あります。
ここ数年はロシアと中国が、金の保有に熱心だと言います。
ところで、金ETF(上場投資信託)は、初めて2004年に上場されました。
この商品の目玉はまさに現物に裏打ちされていること、つまり、ゴールドETFが買われるとその分、金の現物をマーケットで手当てし、それを倉庫に保管するのである。(国別でも不明確な保有量であると言われる金の、保管の証拠となる情報が、私の調査では、現在のところ見つかっていませんが・・・)
産金業界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が5月6日に公表した「Gold-Backed ETF FLOWS」によると、2022年4月末の世界の金ETF(上場投資信託)関連(161銘柄)の金保有残高は前月末比32.66トン増加の3868.55トンでした。
国別金保有量ランキングでは、米国に次ぐ世界第2位の量になっています。
最後に、金本位制は、1816年にイギリスで始まった制度ですが、現代では、先進国・新興国の中央銀行による紙幣の急激な増刷(GDPの何倍も)により、通貨としての金本位制に戻ることはありません。
後記 数年前、シンガポール(タックスヘブン)の世界の超富裕層のための(外観は目立たない)巨大な資産保管倉庫に視察に行った際に、人生初めて大量の金の延棒(1本10キロ)が積まれている様子を見た時は、圧倒されるような感動がありました。ちなみに、この倉庫には、絵画・宝石などもありますが、F1レーシングで優勝した時の、ドラバー名は忘れましたが、アラブの富豪が買ったと言われる車が保管されていたのも、印象的でした。
そして、入り口からいく中にも重なるセキュリティーチェックがあり、小ミサイル攻撃ぐらいでは、資産は守られるという説明を受けました。
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