眩しいな

薄暗い教室の中
スクリーンだけが光っている。
腕時計が光を反射して、僕の目にちらつく。

今日はなぜだかそういうのが気になる日だった。

ゼミ室で課題をしていたら、また時計が光った。

その光は蛍光灯からのものだった。

天井から降る光の線を、僕は時計を介して下方向から認識した。

別にただそれだけの事。文章に起こすほどでは無い。

いつものように、夕飯はきんちゃんに来た。
ここでも時計が反射した。
いつもなら気にしないけど今日はやけに気になる。

反射して、少し眩しい状態で、試しに片目を閉じてみた。
光が見えた。

次は反対の目を閉じてみた。
光が見えなかった。

あぁそうかと。

光が反射して眩しいと感じる時、僕は別に左目が眩しいのか、右目が眩しいのか、そんなことは気にせず、「眩しいな」とだけ感じていた。

別に当たり前のことな訳で、これを言ったからといって誰かが共感するものでもないだろうけど、今日はそういうことに気づくことが出来る日だった。

当たり前のことは当然のことなので、僕らは当たり前に分かった気になっている。

ただ、当たり前のことにこそ深く広く目を向けてみると、ああそうか。と、日常の中の謎がひとつ解けたような気になる。

ただそれだけ。

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